白蓮「まったく……。いきなり『半霊がそう言っている』だなんて変なこと言いながら寝ている女の子を襲おうとは何事ですかっ!」
怒られた……。二人の少女にそう言われてしまえば俺は正座しながら、塩をかけられた青菜の如くしおれるしかない。だが、本当に半霊が身を挺して教えてくれたんだ。
妖夢「それだけじゃないですっ! 事あるごとに私の体を触ってきたりそそそその……一緒にお風呂に入れられたり……///」
白蓮「まあ! 私の知らないところで○○さんってばそんなことまで……!」
待て待て待て! 俺は妖夢と入浴なんてした覚えはない。
そもそも辻斬りとして暴れていた時、気絶した後でアールバイパーに乗せた時、そして先ほどの額の汗をぬぐった時くらいしか俺は妖夢と接触していない。
貴方「デタラメ言うな! さっきまで寝ていた奴とどうやって入浴するんだよ! まあ半霊とは何度かハダカのお付き合いをしたが……」
妖夢「半霊も私の体の一部ですっ!///」
なるほど、汚れた半霊をお風呂に入れてキレイにしようとしたら散々嫌がられたことがあったが、そういう事だったのか。てっきり別の人格があるものだと思っていた。それ以降は一緒に入っても特に嫌がるそぶりを見せていなかったのですっかり忘れていた。
その後もさんざん油を搾られ続け、日も落ちる頃にようやく解放された。当然半霊は元の持ち主である妖夢の元へと帰って行った。とはいえもう日が落ちたということなので妖夢はもう1泊ここにいるようだ。
だが釈然としない。最初こそ半霊とはギクシャクとしていたというのに、今では向こうからすり寄ってくるくらいに俺に懐いていたのだ。白蓮に「まるで半人半霊だ」と言わしめるほどに。
体を撫でた時もハダカのお付き合いをしていた時も嫌がる素振りは見せていなかった。絶対に妖夢本人とは違う人格が宿っているとしか思えないのだ。
それに妖夢の部屋に飛び込んだときはすっかり忘れていたが、半霊の持ち主が見つかったということは半霊との別れも意味するのだ。こんな形でサヨナラは嫌だ。せめてちゃんと仲直りしてからサヨナラしたい。
その思いを胸にどうにか妖夢に話しかけようとするが、プイッとそっぽを向かれてしまう。
貴方「ハァ……。『半霊も私の体の一部ですっ!///』か……」
俺には心は別々にあるようにしか見えない。いや、見えなかった。妖夢と一緒にいる状態の半霊はまるで俺のことなど覚えていないようかのように態度が冷たい。ああ、後味が悪いがこれでお別れするしかないのだな……。さみしい。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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