音もなく浮遊してやって来たのは筒のような姿をした機械であった。

白蓮「なに……これ……?」
貴方「青白いコア……、また出やがったか!」

人里にて突然遭遇した「ビッグコア」と同じような青いコアを持った巨大な機体。こいつは「デス」だ。誘導ミサイルと極太レーザーを使いこなす文字通りの破壊者(デストロイヤー)。

永遠亭から飛び出した高魔力反応の正体はこのデスで間違いないだろう。となるとボス級戦艦があと数体存在することになる。幸いデスは真正面にいなければさして驚異的な存在ではないので何とかなる筈……。

白蓮「怖い……」
貴方「大丈夫だ、俺がやる」

里でビッグコアと対峙した慧音の顔面蒼白ぶりや、今の白蓮の怯えぶり。幻想郷の少女達にはより恐ろしく見えるのだろう。俺に言わせりゃ弾幕のほうが怖いんだが。とにかく安心させるために優しい言葉を投げかけた。

デスの前方のハッチが音を立てて開く。誘導ミサイルが来るか!

貴方「ネメシス、コンパク! トレースオプションの構え!」

デスが攻勢に出た刹那、俺は2つのオプションを展開。その後急上昇し、デスの真上を陣取る。眼下では白い煙を上げたミサイルがアールバイパーをかすめていた。あ、あぶねぇ……。ミサイルをすり抜けたコンパクが開いたハッチの中身めがけてリップルレーザーを放ち、ネメシスと俺でデスのがら空きになったどてっ腹にスプレッドボムを喰らわす。爆弾とレーザーの複合攻撃に耐えられず、デスのハッチが破壊された。よし、誘導ミサイルを封じたぞ!

上昇しての体当たりでこちらを押しつぶそうとするデス。残念ながらその動きはお見通しだ。俺は一度後ろに引くとオプションの構えを変えた。2つのオプションを自分の左右に1体ずつ配置し、V字型に広げることで擬似的な編隊を形成する。俗にいう「フォーメーションオプション」ってやつだ。

貴方「操術『サイビット・サイファ』!」

その構えから俺はスペルカードを発動。魔力をまとったネメシスとコンパクに突撃をさせる。遅れて俺も一直線に突撃。

貴方「レイディアント……」

間合いを詰めながら俺はレイディアントソードに換装、更に距離を詰めてすれ違う瞬間に……

貴方「ソード!」

青い刃を展開しデスを一閃。そして奴に纏わりついていたオプションたちを呼び戻しつつ静かにその剣をしまう。

背後で一瞬だけ両断されたコアが見えたが、次の瞬間には眩い光と耳をつんざく爆音へと変わっていた。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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