飛翔した白蓮が巻物を掲げる。重低音が響き、彼女の背後で巨大な蓮の花が咲く。本気だ、あの美しくも畏れ多い姿。光で描かれたのは蓮の花をかたどった魔法陣。白玉楼で見た幽々子さんの扇子型のオーラも凄かったが、この蓮の花もそれと同じくらい素晴らしい。

魔法陣から小さな「何か」が4つわずかに浮き出る。それは花の蕾であった。その蕾からまばゆい光を宿し、そして……

白蓮「破ぁっ!!」

白蓮の掛け声とともに、4つの蕾からコアを直接狙い撃つレーザーが照射される。跡形もなく青い瞳は砕け散った。砕けた側のカバーがだらりと垂れさがる。半身が機能停止したMK-IIは未だ機能している反対側のアームをブンブン振り回してレーザーを放ち続けるが……

それは悪あがきにすらならなかった。問答無用で放たれた2発目の光線に再びコアを撃ち抜かれる。コアを失った巨大戦艦はボロボロと形を失い、そして爆散した。

貴方「強い……。それに、白蓮にはまた助けられてしまった……」

白蓮「いいえ、貴方がいなければ私も奴を倒せなかったでしょう。私は○○さんが攻撃を加えようとした場所を狙い撃っただけです。貴方の行動があって奴の弱点を見破れたのですから。それに……」

レーダーを見るとまだまだ強大な魔力がここに集まってくる。これ以上消耗するわけにはいかない。俺は白蓮を再びバイパーに乗せるとリデュースを行い最高速度で飛ばした。

白蓮「アールバイパーのスピードには目を見張るものがあります。さあ、今度こそ永遠亭を目指しましょう!」

こちらを襲う敵は大体無視し、竹林をひた進む。遂にその屋敷が姿を現した。

貴方「おかしい、異変が起きているというのに静かすぎる」

先程まで散々ドンパチやっていたのにこの周辺だけは敵の気配がまるでないのだ。仮にも敵本拠地の入口なのに……だ。

白蓮「十中八九罠ですね、これは」

直後、こちらを絡め捕らんという勢いで4本の機械の触手が地面から飛び出す。遅れてその触手の持ち主が姿を現した。

貴方「テトランか。触手による防御は侮れないからな。確かに門番にはふさわしい」

目いっぱいに広げた触手をゆっくりと回転させてこちらににじり寄ってくる。どいつもこいつもオリジナルと同じ動きばかりしやがって……。いや、レーダーに記された巨大戦艦らしき強力なエネルギー反応はまだ残されている!

テトランと対峙する矢先、ワープアウトしてきたのは「カバードコア」と「ネオビッグコア」。テトランも含め、いずれも同クラス程度の戦艦と共に本拠地を防衛する任務に就いた経験のあるまさに「恐るべき守護者たち」である。

更に悪いことに、奴らは一気に俺を倒そうとしているのだ。1体ずつならまだしも、これでは多勢に無勢。俺にやり切れるか……?

白蓮「○○さんっ! ここは私が切り抜けます。○○さんは奥に行って異変の犯人を……」

無茶だ、奴らは本気でこちらを殺しにかかってくる巨大戦艦だ。弾幕ごっこの強者とはいえ3体を同時に相手するなど無謀にも程がある。

白蓮「大丈夫ですっ! こんな奴ら、さっきの戦艦みたいにすぐに片づけてまた貴方と合流しますから。それよりも異変の根源を叩くのが重要です。アールバイパーの機動力ならすぐにたどり着けるでしょう」

貴方「了解……した。白蓮さん、ご武運を……」

共倒れは何としても防がなくてはならない。少し心配だが……、このバクテリアンもどきを動かしている犯人を捕らえればいいだけだ。俺は白蓮を外に出すと手薄になった永遠亭入口めがけて一気に飛んだ。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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