(その頃永遠亭門前……)

アールバイパーに永遠亭の攻略を任せ、自らが巨大戦艦達の相手を務める白蓮。その戦況はあまり芳しいものではなかった。

慣れないコア系ボスをそれも複数体を一度に相手しているのだ。執拗にこちらの正面を捉え、細かいレーザーで狙い撃つネオビッグコア、遠方から回転する黒いカバーで防御しつつ、ゆっくりと飛ぶミサイルで援護するカバードコア、そして門をふさぐように触手を四方に伸ばすテトラン。

更に悪いことに定期的に座布団型の機雷「ザブ」がワープアウトし、白蓮へ体当たりを仕掛けてくるのだ。

これらの複合攻撃に晒されて白蓮は防戦一方となっていた。もっとも執拗に侵入者を排除しようとするのがネオビッグコア。対する白蓮も飛び道具で応戦するが、頑丈な外殻に阻まれてしまい、なかなか遮蔽版を破壊できない。

死角から忍び寄るカバードコアのミサイルが白蓮を上下から同時に攻める。前方には広範囲を焼き払うネオビッグコアの赤黒いレーザーが今まさに照射されようとしていた。

白蓮「超人……」

この危機的状況を抜けるには人では成し得ないほどの高速移動を行う必要があった。それは速く動くための筋力、そして急加速や急停止に耐えうるほどの頑丈さ……。そう、白蓮にはそれが出来る。今まさにスペルカードを掲げ高らかに自らの名を叫ぶ。

下から迫ったミサイルを蹴り、一気にネオビッグコア目指して跳躍。おびただしい量のミサイルは何度もジグザグに飛行することで避けていく。白蓮の通り過ぎた道が光の道となり、そしてその光は弾幕として周囲に散らされていく。

そしてネオビッグコアの目前に迫ると……

白蓮「南無三っ!」

巻物の紋章は拳の軌跡。右ストレートがネオビッグコアの遮蔽版を瓦割りの要領で全て真っ二つにかち割った。白蓮の追撃はまだ終わらない。

そのまま巨大戦艦を名乗るには少しばかりサイズの足りないコアの背後に回り込み、横からガッチリと掴むと、白蓮はネオビッグコアを抱えたまま反対側を向いた。その瞬間照射される赤黒いレーザー。哀れ、バクテリアン軍の強力な破壊兵器が味方を蹂躙し始めたのだ。

焼き払われるカバードコアのミサイル、そして今もワープアウトを続けてくるザブども……。

白蓮は次にカバードコアに狙いを定め、抱えていたネオビッグコアを投げつける。手裏剣のようにくるくると回転しながら飛んでいくネオビッグコアはカバードコアの遮蔽版を横から貫通し、そのまま引っかかった。

カバードコア「!?!?!?」

カバーが引っかかってしまい、自慢の漆黒の盾が回らない。本体とカバーによって挟まれ両断されるネオビッグコア、そして異物が混入し正常に機能しなくなったのが原因か、エネルギー暴走を起こしたコアは真っ赤に光り、そして最後は大爆発を起こすカバードコア。

残るはテトランのみ。触手を高速回転させて弾幕を張ってみせるが、弾幕に慣れている白蓮にとっては子供だまし以外の何物でもなかった。触手をじかに使って戦えばまた違う結果になっていたのだろうが、普段通りの戦いをした僚機達が無残な最期を遂げたことに焦りや恐れを抱いたのだろう。

冷静に白蓮は背後に蓮の形をしたオプションを展開、先程ビッグコアMk-IIを葬ったレーザーでテトランの息の根を止めた。触手ごと大爆発を起こすテトラン。

白蓮「これで全部……ですね?」

しかし、再び数体のザブがワープアウトして白蓮に襲いかかる。これをいなす住職であったが、再びコアを持った巨大戦艦が複数で現れたのであった。

白蓮「まだ……やる気なのですか! ○○さん、無事だといいのですが……」




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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