幻想郷とは遠くかけ離れたメカメカしい内装。デコボコに入り組んだ地形には、侵入者を排除すべく弾幕を張る砲台、執拗にこちらを狙ってひた走る「ダッカー」、背後から跳ねつつ弾幕を張り退路を塞ぐ「ジャンパー」等が待ち構えていたかのようにこちらに迫ってくる。

床や天井だけではない。そちらにばかり気を取られていたら、虚空からワープアウトしてこちらに突っ込んでくる「ザブ」への対処が遅れそうになった。慌ててバイパーの速度を落とし、前方に奴らを捉えると落ち着きを保ちつつショットで仕留めていく。

輝夜「どこもかしこも敵だらけじゃないの。○○、大丈夫?」

天井すれすれを飛行し、ダッカーどもを1体ずつ丁寧に処理しながら俺はただ無言でうなずいた。その質問はナンセンスだ。大丈夫じゃないからと言ってここで諦めるわけにはいかない。今は少しでも前へ前へ進むことを考えるのみである。

輝夜「ねぇ、何か返事してよ○○……って後ろ!」

しまった。小型の敵を吐き出すハッチを倒し損ねていたのだ。俺たちが素通りをしたのを見計らい、無数の雑魚敵を吐き出してこちらに突撃させてくる。バラバラと弾をまき散らしながら的確に迫ってくる。

貴方「賭けだが……」

背後に回って撃ち落とすのが困難と判断し、俺はあえて機体の速度を上げ、狭い通路へもぐりこむ。吸い込まれるように通路に押し入ってくる雑魚敵ども。

そして通路を抜けると、大きめなくぼみを発見。ここなら弾幕に晒されずに済む。すぐさまそこに潜り込んだ。

くぼみの中で体勢を変えると、追ってきた敵機にこれでもかとツインレーザーをお見舞いする。よし、全滅させた! 周囲の安全を確認すると再び向きを変えて要塞の奥を目指す。

輝夜「全部やっつけたの……?」
貴方「レーダーを見る限りではそんなにいないはずだ。さあ、手薄なうちに……」

安心したのも束の間、天井が落ちてきたのだ。いや、頭上だけではない。通路そのものの地形が隆起している。なんとしても侵入者たる俺を排除したいようだ。

なるべく壁に近寄らないようにし、激突させないように進めていく。と、遠くの通路が閉じられようとしていた。いかん、間に合わないぞ……。

貴方「しまった、閉ざされる……」
輝夜「このままでは閉じ込められるわ!」
貴方「ダメだ! バイパーの機動力では間に合わない」

閉ざされた通路に激突しないよう減速する。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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