咄嗟のスペルカード発動。アールバイパーが青白いオーラに包まれ、クラブのひざ蹴りから守られる。同時に勢いよく縦横無尽に飛び回るネメシスが残りのダッカーを体当たりで倒していった。

最後の1体を倒した後、大爆発……厳密にはネメシス人形の纏っていた魔力的オーラの爆発。魔力を失いふよふよと漂うネメシス。

貴方「輝夜、その人形を回収してくれ」

爆風によってよろけたクラブはしばらく動きを停止させた。輝夜、今のうちに人形を回収すれば安全だぞ。

どうにかネメシスを回収した直後、再びクラブが動き出した。なんだか地団太を踏んでいるように見える。エレベーターの床が剥がれていく。どういう原理か、瓦礫は上方向に「落ちて」いく。それも何故かアールバイパーを狙うかのように。

前に引きながら、瓦礫をツインレーザーで砕いていく。同時に踏みつけ攻撃も避けなければならないのでかなり苦しい。それでも銀翼を落とせないと見ると、遂に奴はジャンプまで始めてしまった。

輝夜「あああ……、危なっ!」

上方でやり過ごしていた輝夜は急に迫るクラブの腰に激突しそうになり、一気に距離を取っていた。何度もその3本足で踏みつけようとズシンズシンと地響きを立ててくる。その度に俺は機体を細かく制御して踏まれないように逃げ回った。

踏みつけたところからはまた床が剥がれ飛び散っていく。今度はこちらを追いかけたりはしないが、量がハンパなものではない。どうにか喰らわないようにショットを撃ちっぱなしにしつつ立ち回っていく。

これで何度目だろうか、クラブの脚が床に思い切り叩きつけられる。ズズンと床が大きく沈み込んだかと思うと、一気に床が抜け落ちてしまった。それはもちろん床に足付けてガシャガシャ歩き回っていたクラブも同時に落っこちることを意味している。

6本足をシャカシャカ動かしながら、クラブは奈落の底へと消えていった……。

輝夜をアールバイパーに乗せると開いた大穴めがけて機体を進めていく。真っ暗であったが、一筋の光が漏れている。あそこがおそらく……




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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