どう考えても罠だ! それにゴーファーは外敵が接近してくるとその通路を塞いでしまうという特徴がある。つまり輝夜は来た道を戻ろうにも肉の壁が立ちはだかっており、戻れないのだ。

現に輝夜は行き止まりを前に立ち尽くしていた。こいつめ、元から永琳に会わせる気など毛頭ないのだ。

貴方「デタラメ吐きやがって……。往生際が悪いぞ!」

俺は再び頭の血管を撃ち抜く。残るはあと1本……。

ぐああっ! 確かに貴様らを謀るべく、デタラメな場所を口にはした。
だが、どうする? 我を破壊すれば娘の本当の居所は永遠に分からぬまま……


貴方「どうせお前を倒さないとここから出られないんだ。お前を倒してから考える」

最後の血管を撃ち抜いた。これでゴーファーはひとたまりもないはずだ。

うう、無念だ。またしても銀翼に我が野望が潰されるのか……。
だが、後悔するぞ。蓬莱人の娘はいまだ我らバクテリアンが握っている。
それに貴様らは何故バクテリアンが幻想郷で生き抜くことを欲するのかも知っていない。
我は何度でも蘇る。野望を達成するその時まで何度でも何度でも……


貴方「黙れ、使い走りの中間管理職(※)めっ!」

何かと思えばいつもの負け惜しみのセリフ。うっとうしかったので、口にショットを浴びせて黙らせることにした。

ヴァー……!


断末魔を上げ、巨大な顔は大爆発。これにより退路が確保された。ゼロス要塞の中枢を破壊したことによって辺りはみるみる崩壊していく。俺は輝夜をアールバイパーに乗せると、退路目がけて飛ぼうとした。

輝夜「今のがバクテリアンの大ボス……? 口だけであっけない奴だったわね。さあ、今度は永琳を救出しましょう!」

そうは言ったものの、崩壊は予想以上に早く進んでいる。どうにか退路の途中で出会えればいいのだが……。



※「ゴーファー(gofer)」とは「使い走り・雑用係」という意味がある。
またゴーファー自身も「グラディウスII」で自分はバクテリアンの一部でしかないと死に際にカミングアウトしていた。

「銀翼と妖怪寺SSX後編」に続く

名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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