こんな時にひどい頭痛。脳みそを直に鷲掴みにされるような痛みに俺は悶絶する。同時に機体と永琳と直結するイメージ映像……。こ、この感覚は確か……。
輝夜「○○っ! どうしたの!?」
機体ごしでも俺の異変に気がついたのか、姫様が心配そうに顔をのぞかせる。途切れ途切れの単語で状況を説明した。永琳と俺の脳が一体となる幻覚、それに伴う激しい頭痛。そう、輝夜を乗せた時にも感じたあの感覚だ。
輝夜「それって確か……。永琳の力をアールバイパーを通じて借りている状態じゃないの? 何か攻撃してみて!」
襲い来る頭痛をはねのけるように俺はトリガーを引く。しかし何も発射されない。……ハズレなのか? ……いや違う。機体全体が青白い光に包まれる。最初はスペルカードを発動するときに同時に身に纏うフォースフィールドかと思ったが、炎のような揺らめきはない。ではこれは一体……?
輝夜「光が……集まってくる。どんどん大きくなって……」
トリガーを引くことでエネルギーを溜めているのか? それってもしかして……R戦闘機によく搭載されている「波動砲」!? それとも、いつぞやのバクテリアン戦役でビックバイパーが使用した溜め撃ちの出来るレーザー「エネルギーレーザー」なのか? ええい、どっちでもいい! とにかく強そうな一撃を放つ事が出来るようだ。
頑丈そうなハッチに狙いを定め、限界まで引き絞った弓を解き放つが如く、トリガーから指を離す。アールバイパーが纏っていた青白いエネルギーが矢のように飛んでいった。いや、矢そのものだ。エネルギー弾は矢そのものの形となり、ハッチの中央に突き刺さると、爆発を起こし、風穴を開けたのだ。
その直後、背後で巻き起こっていた爆発も一層激しくなる。吹き飛ばされるかのように俺達はゼロス要塞の外へと追い出されていった。
貴方「うわああああ!!」
輝夜「きゃああああ!!」
無事に姫も要塞の外側に脱出できたようである。俺はバランスを取り、横目で後ろをチラと見る。爆風が要塞を飲みこんでいく。いよいよバクテリアンの最期だ……。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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