ハーッハッハッハ! 苦戦しているようだな


やはり赤と青のカラーリングが施されたバニシングコアがあのグロテスクな顔……ゴーファーのホログラムを投影している。

素晴らしいだろう。蓬莱人の娘を取りこんだのだ。
決して死に絶えない、死しても立ちどころに蘇る最強の軍団が完成したのだ!


輝夜「永琳……永琳を!?」

俺の知っている蓬莱人は輝夜と妹紅と永琳。そして連れ去られていた蓬莱人は永琳。そして赤と青のカラーリングをした敵機。それで間違いないだろう。

我こそ幻想郷の、いいや宇宙の中心!
我が宇宙の全ての国を、星を、生命を支配する!


なんということだ……。ゼロス要塞に連れていかれた永琳はそのままバクテリアンとして取り込まれてしまったのだ。

大切な人を失い、いや失っただけならまだマシだったかもしれない。これから敵の道具として永遠にこき使われていくのだ。輝夜はその事実を突き付けられ呆然と立ち尽くすことしか出来ないようだ。

手始めにそこの憎き超時空戦闘機からケシズミにしてくれる!
死ぬ前にその名を刻め、宇宙のすべてを支配する我が名を!


すっかり取り囲まれた俺は四方八方から執拗な射撃を受ける。アールバイパーのキャノピーにひびが入り、そして遂に大破。俺は空気の薄い空に投げ出されてしまった。こうなってしまえばもはや俺の命は無事ではないだろう。

俺の事はどうでもいい。どうせすぐに死んでしまう。それよりも輝夜のことが心配だ。自分の母親のような人だと言っていた永琳がいない日々を永遠に過ごさなくてはならない。嫌気がさして自ら命を絶とうにも蓬莱の薬がそれを許さないのだ。

薄れゆく視界の中、輝夜は蓬莱人のようにすぐさまリザレクションするバクテリアン軍相手に今も戦っている光景が目に入る。決して勝つことのない、決して得るもののない、そして決して死ぬことのない無意味で無益な争いを……。

俺を捕らえる地球の重力が地上へと引きずり込む。だが、地面にぶつかりミンチになる前に俺は意識を失っているのだろう。

ああ、あの時永琳を追い続けていればこんな事態にはならなかったかもしれない。

すまない輝夜、俺は何もできなかったよ。すまない白蓮、俺はもう生きて帰れそうにない……。

そして何もかもがブラックアウトした……



DEAD END...

名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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