(その頃、博麗神社周辺……)
霊夢「ああもうっ! 折角の満月がヘンテコな円盤で台無しじゃない!」
神社で地団太を踏んで怒り狂うのは異変解決のスペシャリスト、頭の大きな赤いリボンが特徴的な博麗の巫女であった。キッと睨む先はゼロス要塞。喧嘩早い彼女だ、次には「これは異変よ! あのヘンテコな円盤をぶっ壊す!」だろう。そして案の定その通りに捨て台詞を吐くとお札と御幣(お祓い棒のこと)を手に暗黒の夜空を飛行する。
???「霊夢、今回は出ない方がいいわよ」
が、声がしたかと思うと目玉だらけの異空間に突っ込んでしまう。
霊夢「紫、邪魔をしないで頂戴! あれはどう見ても異変でしょう!?」
紅白な少女を元の空間に押し戻すと、突如虚空に出現した「スキマ」と呼ばれる異空間の入口に腰かける少女を睨みつける。
紫「霊夢、もう一度言うわ。今回は出番なし」
霊夢「なんでよ?」
刺々しく返答する。紫をも退治してしまうのではないかと思わせるほど彼女はイラついていた。
紫「あの要塞の周りを目を凝らしてよーく御覧なさいな」
このスキマ妖怪はいきなり何を言い出すのかといぶかしながらもゼロス要塞の周辺を凝視する霊夢。程なくして銀色の光を描く飛行物体の存在を発見した。
霊夢「あの乗り物は確か……」
彼女の目にはいつか弾幕ごっこでコテンパンにした乗り物の姿が映った。
紫「そうよ、超時空戦闘機『アールバイパー』。そしてそれを操る○○。あの円盤、『ゼロス要塞』というのだけれど……はアールバイパーと同じく外の世界からやってきたものなの。随分と厄介なシロモノが絡んでいるわ。外界の存在同士で異変が解決できるのなら私達は手出ししない方がいいい。……わかる?」
霊夢「わかんない」
そんなに厄介な存在なら尚更戦力が多い方がいいのに……と不可解だという気持ちを思い切り顔に出している。そんな博麗の巫女の様子を見て扇子を口元に当ててクスクス笑う妖怪賢者。
紫「まあいいわ。とにかくまだ出てはダメ。わかったわね?」
苦虫を噛むような表情ですごすごと神社へ戻る霊夢。まあ紫が行かなくていいと言うのなら大した異変ではないと言う事なのだろう。そう自らに言い聞かせ、ストレスを鎮めるべくお茶を飲むことにした。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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