あくる日……。にとりの手によって鮮やかに蘇ったアールバイパーはエンジンの心地よい高音を立て、滑走路を踏みしめていた。

にとり「守矢神社に向かうなら天狗のテリトリーに気を付けるように。勝手に入ると問答無用で攻撃を仕掛けてくるからね」

妖怪の山で生まれ育ったエンジニアが注意点を述べてくれる。

貴方「黒い羽根を持った奴らに近づかなければいいんだな? うまく迂回して向かおう。ルートはあるか?」

にとり「……ない! あのあたり全部天狗のテリトリーだもん」

ないのかよ! それでは守矢神社に向かうためには天狗と一戦交えないといけないことになる。天狗と聞いて真っ先に思い浮かんだのは文。ただのやかましい新聞記者にしか見えないが、にとりが言うには能ある鷹は爪を隠すなんだとか。つまりメチャクチャ強い。

更にいうと鴉天狗という種族は飛ぶ速さも凄まじく、なんでもあの魔理沙以上に素早いやつらがウヨウヨいるらしい。これではアールバイパーの機動力に任せて逃げるという手段も取りづらいだろう。何という強大な障害だ……。

にとり「おーい、聞いてるかーい? どうして戦うこと前提なのさ? 君は守矢神社にお参りに行くのが目的だろう? ならばしかるべき場所でその旨を告げればちゃんと通してくれるって。あんまりキョロキョロすると怒られるけど」

テリトリーの入り口に関所のようなものがあって、そこでまっとうな理由で申請すればテリトリーの向こう側、つまり守矢神社には容易にたどり着けるのだとか。なんだ、それなら安心だ。

にとり「話の分からない知性の低い妖怪だっているんだから戦闘の準備は怠らないように!」

怒られてしまった……。よし、妖怪の山の山頂目指して……アールバイパー、出撃!




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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