俺は再び銀翼に乗り込むとリデュース発動し、2メートルほどに縮小。このツインテールの鴉天狗に道案内をお願いする。

はたて「守矢神社でいいんだっけ?」

貴方「天狗のテリトリーを通る以外にルートがあればいいんだが、そんな都合のよさそうなモノ、なさそうだしな。よろしく頼むよ」

あまり周囲をキョロキョロすると怒られると聞いていたが、俺の周囲を取り巻くように天狗が寄ってくるのだ。しかし監視をしているというよりかはアールバイパーを見ているといった感じだろうか?

本物の付喪神を倒したとはいえ、文やはたての口ぶりから他にも道具の付喪神化は進んでおり、今もどこかで付喪神化した道具が暴走しているのかもしれない。こうやって警戒するのは至極当然である。

その傍観者たちも次第にまばらになり、そしてある地点を境にぱったりと途絶えたのだ。

はたて「もう少し行くと鳥居が見えるわ。ねぇ、○○。付喪神と戦って転んだ時もう駄目だって思ってたの。でも、貴方が体を張って守ってくれたわね。あの盾のようなビームがなかったらって思うと……。命拾いしたというか希望の光みたいだったというか……。一度は敵対した身だし、何よりも文がいるとこだと照れちゃって言えなかったけど、本当に感謝してるわ」

別れ際に若干顔を俯かせつつ思いを口にしている。こう感謝の念や好意を向けられるのはすがすがしい。

貴方「気にするな。俺はただ諦めずに自分に出来ることをしただけ。希望を失わなければ銀翼は時を越えて馳せ参ずるっ! ……なんてな。俺の……いや、アールバイパーの力を借りたい時は命蓮寺にいるからいつでも訪ねるといい」

はたて「そういうことじゃないのに……ばか///」

ん? なんか不服そうである。照れてる? ……いやまさか。確かにソードレーザーで危機を救ったがあれだけで恋慕にまで発展するはずがない。俺の思い違いだろう。

そんな鴉天狗の少女を尻目に、銀翼は鳥居に向かい飛翔する。妖怪の山にはびこる付喪神異変も気になるが、手掛かりもないし今は本来の目的を果たそう。いざ誰かを本当に守らないといけないという時に腕が振るえなくなるなんてことにならないように……


銀翼と妖怪寺TFV Vに続く……
あとがき

名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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