飛び交うミサイルも弾幕に比べればさすがに少ない。邪魔なのは撃ち落としようやく先行していた天狗たちに追いつこうと躍起になる。ようやくその姿がはっきり見えるくらいにまで追いついた。

不意にクレイジーコアから多量のミサイルが撃ち出される。追いつめられてあちらも必死なのだろう。派手に煙を撒き散らし、一瞬本体が見えなくなったくらいだ。

はたて「しまっ……!」

煙から突如現れたそのうちの1発に直撃こそ免れるも、かすってしまったツインテールの天狗。バランスを崩し壁に激突した。そして動きを止めたことを奴が見逃すはずもなかったのだ……。

文「はたてっ!?」

手負いの天狗に追い打ちをかけるべく赤いドリルがうねりを上げて突っ込んでくる。文は文でライバルの被弾が想定外だったのか、かなり前に進んだうえでの急停止。助けに行くと敵に後ろを見せることになり、リスクの大きい行動となる。

こうなれば俺が彼女を庇う他ない。だが、どうやって? ツインレーザーでは火力が足りないだろうし、リフレックスリングやレイディアントソードでは届かない。頑張って間合いに入ったころには既に手遅れになっているだろう。サイビット・サイファならギリギリ届くかもしれないが、そんな魔力が尽きかけた状態で間合いに入っても満足に結果を残せないのは明白だ。

火力があってでも範囲が広い兵装と言えば菊一文字があるが……。ダメだ、論外。あんなところまで飛ぶはずないし、大体浮遊速度も全然速くない。これならオプションを突撃させた方がまだ希望が……

そうだ、オプションに菊一文字を持たせればいいんだ。オプションシュートの要領でネメシスかコンパクを飛ばして持たせた菊一文字を展開。上手くいくかわからないが、今はこれに賭けるしかない。

貴方「コンパク、前に飛ばすからこのポッドを持ちながら行くんだ。いいな?」

無言でコクリと頷く半霊。それを確認するとオプションを展開、ビームを出すバリアをコンパクに託し、ただ叫んだ。

貴方「操術、オプションシュート……。いや、もはや別の技だな」

少し激しく自分の頭を左右に振ると、改めて号令をかける。

貴方「操術『ソードレーザー』!」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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