早苗「開海『海が割れる日』!」

星のような紋様を地面に描くと突如左右から水が噴き出た。んな滅茶苦茶な……。海水なのか、熱湯なのかは定かではないがあれだけの水圧に飲み込まれたらまず無事ではないだろう。

割れるというだけあって早苗さんのいる場所は安全であるが、間欠泉は出たり止まったりを繰り返して安全な場所がグネグネと変わっていくのだ。

貴方「なんちゅうスペルだ。でもな、このスペルカード『ビッグコアMk-IV』とかに改名した方がいいんじゃね?」
早苗「えっ……。ちょっとは参考にしましたけど、そんなの奇跡っぽくないから嫌ですっ!」

インパクトは凄まじいが下手に動かなければ絶対に食らわない。とはいえ水しぶきがすぐ近くまで迫るのでかなり威圧的である。肝心の早苗さんはというとやはり自分も水を被らないように動き回りつつこちらを狙って星型のショットを放っていた。

貴方「狙い辛いな。こういうときは……」

武装をハンターに換装。これで回避行動に集中できる。無数の青い球体が早苗さんに襲い掛かり、そして彼女は地面に膝をついた。

早苗「凄い……。バイパー、シルバーガン、ステュクス……。武装のバリエーションが多すぎます……。ただの超時空戦闘機ってわけではないようですね」

ゼエゼエと息を切らせながらもアールバイパーの兵装を言い当てていく。全部当たりだ。そして人間相手にこんなに善戦したのも多分初めてだ。

神奈子「早苗、このままだとアールバイパーに負けてしまうよ。『アレ』の動いているところを見てみたいし、そろそろ使おうじゃないの」

さっきから神奈子さんが口にしている「アレ」がついに出てくるようだ。秘密兵器の類なのだろうか? 何故か地面からウィーンと音を立ててスイッチのついた柱が生えてくる。ちょうど神奈子さんの目の前で柱が止まると、彼女は握りこぶしで赤いスイッチを殴りながら思いきり押す。

ピッという電子音と共にどこからか大きな鉄塊が高速ですっ飛んで行った。あれが切り札なのだろうか?

早苗「神奈子様、どこに飛ばしているんですかっ! もう……」

フラフラとした足取りで早苗さんは立ち上がると見当違いの方向に飛んで行った「アレ」を追いかけていった。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

お気に入り登録登録済み一覧

セーブデータ
新規登録・ログイン・マイページはこちら