(そして、天狗の里を無事に突破した貴方は……)
天狗の住処はスッタモンダの末にどうにか切り抜けることが出来た。無駄に時間を使ってしまったが、新しい武装やスペルを手に入れたので良しとしよう。そして俺は今まさに守矢神社の鳥居をくぐろうとしている。
この先は神様の住処。粗相のないように振舞わねば。とにかく手を合わせるか。
アールバイパーを適当な場所に停めると、リデュースを解除して機体から降り立つ。標高が高いだけあって寒い。身を震わせながら両手と口を清め鈴を鳴らした後、小銭を賽銭箱に投げ込み手を合わせる。確か二礼二拍一礼だったな。
誰もいないのかな? 人の気配もしないのでとりあえずアールバイパーに再び乗り込んで周囲の探索をしようとする。俺は再び銀翼に乗り込むために神社に背を向けた。
???「おいおい、挨拶しておいてそれだけかい?」
背後で呼び止める声がっ!? 驚き振り向くと長身の女性が仁王立ちしていた。豊かな青髪を広げ、赤と黒の服に身を包んだ彼女であるが、それよりも背中に背負う巨大なしめ縄が一番特徴的である。
風貌、振舞い方から彼女こそこの神社の主である神奈子さんで間違いないだろう。その佇まいに俺は思わず萎縮してしまう。
貴方「あんたがここの神様……?」
神奈子「さよう、八坂神奈子とはこの私のこと。人の子『○○』、そして銀の翼を携えし超時空戦闘機『アールバイパー』よ。このような辺境までよくぞ赴いた」
アールバイパーを知っている……!? さすが外界出身の神様だ。まあその真相は全部早苗に教えてもらっただけってオチもあるかもしれないが。
神奈子「ところで、お前の話を聞く前に神であるこの私に捧げものはないのか?」
捧げもの? お賽銭なら入れたはずだけど……。その旨を伝えたら神奈子さんはすごく渋そうな表情を見せた。不服だったのだろうか?
お賽銭の金額に不満があるのだろうか? なんか霊夢みたいだなぁ。仕方ないのでさらに小銭を入れようとしたが、「あー違う違う」とそれを遮って止めようとする神奈子さん。
神奈子「違う違う! お金ではない。どこぞの貧乏神社と一緒にするな」
ならば食べ物だろうか? 何食べるんだろう? お米とかお酒かな? どのみち持ち合わせがないし、神奈子さんに話を出してみたが「それも違う」と言われてしまった。お酒飲みそうなんだけどなぁ、あの神様。ならばお菓子だろうか? たとえば……
貴方「ドーナツとか?」
神奈子「ちっ、違うわっ/// 背中の注連縄(しめなわ)見て思いついただけだろう? そうではなくて神遊びだ!」
カミアソビ? 神……遊び……。遊び? ま、まさか!? その趣旨を俺が理解し始めた矢先、どこからか漆黒の柱が音もなく飛び交い、神奈子の背部に突き刺さる。しめ縄も含めてかなりいかつい姿になった。
神奈子「我は軍神なるぞ。お前が願いを聞くに相応しいか見させてもらう。さあ妖怪寺に住まう人間よ、この私にあらん限りの力を示せ!」
怒らせてしまったわけではなさそうだが、弾幕勝負は回避できそうにない。この戦いが楽に終わるとは微塵にも思えないな。心してかかろう。
来るなら来いっ……!
→
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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