おびただしい数の青い球体が正面の上下斜めに撃ち出される。そして球体はまるで意志を持ったかのように、神奈子めがけて突っ込んでいくのだ。

どこから撃っても必ず命中する。その弾道は過剰に大回りしているような気もしないではないが、これで回避に集中しながら攻撃を加えることが出来るぞ。

ちりばめられる花びらも突き刺さるように突っ込んでくるナイフもすべて持ち前の機動力で振り切るとハンターの青い弾を当て続けた。

神奈子「この程度の攻撃……効かないわ!」

確かに被弾してもびくともしているようには見えない。とはいえこちらも神奈子の攻撃をすべて回避している。アールバイパーが疲弊するのが先か、それともこの軍神がバテるのが先か……。

神奈子「チッ! ちょこまかと……。このままじゃ埒が明かないわね。もっとパワフルなのを喰らわせるっ! 御柱『メテオリックオンバシラ』!」

大技が来るっ……! こちらもスペルカードを取り出して迎撃を試みることにした。ゆっくりと錐もみ回転を始め、徐々に加速していく。ここぞとばかりにオプションを2つ展開。これで火力全開っ……!

貴方「銀符『ツインレーザー』!」

無数の隕石の如し御柱と光の針が正面からぶつかる……。純粋に力と力のぶつかり合いだ。絶対に負けられない……。

???「何してるのさ!?」

だが、この勝負を切り裂く甲高い声が響いたと思うと、俺も神奈子さんも弾幕を中断してしまった。どこから声がした? 周囲を見渡すとあまりに特徴的な目玉のついた帽子を被った金髪の背の低い少女が睨み付けていた。

神奈子「諏訪子っ、神聖な決闘を邪魔するというのか!?」

諏訪子「なーにが『神聖な決闘』よ? 今のままぶつかり合ったら人間の方が潰れちゃうでしょ? アツくなりすぎ。本来の目的はどうしたのさ?」

本来の目的が何なのかはこちらは分からないが、諏訪子と呼ばれる少女に怒られて神奈子さんがシュンとうなだれていることだけはよく分かった。

神奈子「ぐ……。返す言葉もない……」

今までの威厳などどこへ行ったのか、フランクな口調で再戦の約束を交わした。意外な結末に驚きを隠せない俺であったが本来の目的って何だろう?

諏訪子「まったくもう。なんで私が神奈子のやろうとしていたことを指摘しなきゃいけないのさ? ブツブツ……」

彼女曰く守矢神社では2柱(神様の数え方は「柱」なのだ)の神様をまつっており、神奈子と諏訪子がそれにあたるのだそうだ。つまりこのちんまいカエルっぽい子も神様。あんまりぞんざいに扱うと祟られそうだ。

神奈子「もっとお前さんとは神遊び(弾幕ごっこ)したかったが、ここは我慢だ。なんたって今○○にバテられたら困るからね。だが、お前さんの実力が本物だってことは分かった。もっと見たいものがあるのよ。おうい、早苗ー。出ておいで!」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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