戦神の大声が守矢神社中に響き渡る。かすかに「はーい!」と返答が聞こえたかと思うとドタドタと走る音が聞こえた気がした。もうじき早苗さんがここに来るのだろう。

諏訪子いわく、神奈子は本当は俺と早苗さんが弾幕をしているところを見たかったらしいが、それでもアールバイパーの実力を肌で感じたかったために、力量を試すという建前でつまみ食い的に勝負を挑んだだけとのことらしい。

で、その旨を俺に伝えるためにわざとかしこまった口調で俺と接する姿を、後ろで見てクスクスと声を殺して笑っていたのが諏訪子だったのだとか。

で、あのままメテオリックオンバシラを食らってたら諏訪子さんいわく俺は潰れていた……と。つまみ食いで潰されたらたまったもんじゃないよ、もう……。

神奈子「なっ/// そんなところまでバラさなくてもいいじゃないか! そうよ、私だって○○と弾幕したかったんだよ。白玉楼の亡霊もスキマ妖怪も、永遠亭の蓬莱人だって○○と弾幕したことあるらしいのよ? で、命蓮寺に住んでるからきっと白蓮とも弾幕済みだろうし……」

まあ白蓮とは弾幕ごっこしたことないんだけどね……。そうしていると見事な緑髪を持った青い巫女が息を弾ませながらやって来た。守矢神社もかなりの広さなのだろうことが見てわかる。

早苗「あっ、貴方は……!?」

驚き俺を指さす風祝。そう、実は俺と早苗さんは初対面ではない。無縁塚での一騒動でお世話になった恩がある。

貴方「そう。俺が銀翼『アールバイパー』のパイロット、○○だ。早苗さん、無縁塚では世話になった」

後ろのアールバイパーと俺を交互に見比べると、早苗さんはきゃーきゃーと黄色い声をあげてまず俺に握手を要求、その後アールバイパーに近づいてその外装をあちこち触り始めた。

早苗「すごーい。本物ですよ、本物! 近くで見ると迫力満点ですね♪」

はしゃぐ女子高生の後ろでやはりもの珍しそうに神奈子も細部をよく観察していた。

神奈子「これはあの時もう少し粘って何としても家に引き入れたかったな。○○よ、今からでも遅くない。これからはうちの子として……」
諏訪子「やめんかいっ! というか私はコレ苦手……。なんか蛇っぽくてさ……」

この3人を見ていると神様と巫女というよりかは家族に見えて仕方がない。家族……か。

神奈子「本当なら今すぐ早苗と勝負してほしいところだが、お前さんも疲れただろう。私と戦う前に天狗に絡まれたり、天狗の里に現れた付喪神退治をしたそうじゃないか」

情報が早い……。もしかして山の上から見ていたのだろうか?

神奈子「大したものもないが、少しお茶でもしないか? これからの対戦相手、お互いをよく知っておくもの良いだろう」

なんか戦うこと前提になってるんだが……。しかし疲弊しているのも事実だし、ここは施しを受けておこう。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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