妖怪の山、守矢神社境内……。今銀翼と風祝がお互いの全力をかけてぶつかり合わんとする……。
神奈子「早苗、『アレ』はいいのか?」
早苗「ええ、『アレ』はまだいいです。まずは幻想郷の一少女としてアールバイパーと対峙したいので」
何やら気になるやり取りを見せる二人。「アレ」のことが気になるが恐らく今の俺には全く察しがつかないだろう。ならば目前にまで迫った戦いに集中するべきだ。
静かに吹き付ける東風。間合いを微調整させ攻める時を伺う。風の音がわずかに弱くなった。
最初に仕掛けたのは早苗。振りかざす御幣から弓のような(矢ではない。弓なのだ)形をした青い弾を拡散するように連射してきた。これはウェーブ弾か。切り裂かれまいと機体を降下させこれを回避。負けじとこちらもツインレーザーをばら撒き気味に発射した。
貴方「ネメシス、コンパク! 援護を頼むっ!」
外の世界出身とはいえ幻想郷の住民としては早苗さんだって先輩だ。アールバイパー単機ではどうしても火力で負けてしまう。ならばその名前の通り、蛇になろう。オプションを二つ呼び出すとトレースのフォーメーションを取り、さらに追撃を行った。
早苗「おおっ! 『グラディウス』そのまんまです! ちょっと感動しました」
貴方「当り前さっ。こいつはビックバイパーの末裔だぞ」
ようやく同じくらいの火力を叩き出すと、持ち前の機動力で急接近。オプションたちは一度格納し、青い刃を構えた。
貴方「伊達にスピーダしてきたわけじゃないぜ。今度はこいつを喰らえ!」
すれ違いざまにレイディアントソードの一閃。手応えを感じなかったことからどうやら空振りに終わったらしいことが分かる。次の反撃に備え、急旋回。
案の定ヘビのようなニョロニョロした弾を飛ばしていた。思っていたよりも弾速も遅いので余裕でその弾道から離れる……
貴方「ぐっ?」
蛇はこちらの回避行動に反応するように直角に曲がると再び銀の翼に食らいついたのだ! 機体が衝撃を受けて大きく傾く。あの蛇、標的に当たるまでカクカクと曲がって追いかけていくようだな。
再び早苗さんが蛇を放ってきた。同じ手は通用しないぞ。再びアールバイパーの速度を上げて逃げるのではなく逆に近距離戦を仕掛ける。ツインレーザーを放ちつつ。すれ違う蛇どもはこちらの速度に反応できないようで、奴らが直角に曲がるよりも先に通り過ぎることに成功している。
あとは今度こそレイディアントソードを当てれば……いや、懐からカードを取り出した。何か仕掛けてくる……!
早苗「蛙符『手管の蝦蟇』!」
まばゆい光を両手に携えふわりと空中に浮かべる。レーダーによると強烈な魔力の塊であるようで、あれだけ小さく圧縮されているのだからじきに大爆発を起こすことは明白であった。あのまま突っ込むと巻き添えを喰らう……。
貴方「リフレックスリング!」
咄嗟にもう一つの近接武器であるリングをヨーヨーのように突き出す。逆回転させて。早苗さんをリングにとらえると急ぎ光の爆弾から離れる。十分に離れた後、ジャイアントスイングの要領で回転し、そのまま投げ飛ばした。
早苗「今のは……そんなまさか!? 低威力、短射程であんなにいらない子状態だったのに……」
貴方「原作での性能の話はよしてやれ。さて、そろそろ『アレ』ってやつの力に頼った方がいいんじゃないか?」
挑発してみたが、「まだまだ!」と一言早苗さんが口にすると後ろに跳躍するように距離を取る。そしてスペルカードを掲げた。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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