攻撃に成功したのを確認すると今度は一気に距離を取る。背後から迫るハンターよりも素早く宙返りすると再びレイディアントソードを構えて突撃を試みる。

早苗「そう何度も同じ手は……」

御幣を掲げて更なる追尾弾を放つ早苗さん。だが、それよりも速くアールバイパーは標的を間合いに捉えんとする。無駄に大回りするハンターでは追いつけまい。

貴方「レイディアント……」

だが、何かがおかしい。このままでは早苗さんは大ダメージを受けるのは先ほどの一撃で理解しているはずだ。だというのにあの余裕。だが、いちいち模索している時間はない。すでに動き始めた体に今更ブレーキなどきかない。何が来る? 何をたくらんでいる? 俺は何か大切なことを見落としているというのか……?

貴方「ソード!」
早苗「通用しませんっ!」

限界まで接近した俺は青い刃を振るい、再び距離を取る。今度は手応えがない。外したよう……

貴方「っ!?」

突如小爆発とともにバランスを崩す我が銀翼。なんとアールバイパーに光の針が何本も突き刺さっていたのだ。あと少しずれていたらコクピットに直撃していた……。みるみる揚力の下がるアールバイパー。機関部を損傷したのかもしれない。

けたたましいアラート音とまばゆい赤いランプが点灯する中、オプションを展開してどうにか足りない浮力を補うように引っ張り上げてもらう。

貴方「なんなんだ、この針は。針なんていつの間に仕込んでいた?」

早苗「あら、意外ですね。忘れてしまったのですか? 模倣品だけが持っていてオリジナルは持っていない『アレ』を」

なんだそれは? フリーレンジのことだろうか? いや、そういう次元の話ではない。ここでいう模倣品とは早苗さんの使用している戦闘騎のモデルになった戦闘機「RVR-01ガントレット」のことだろう。ガントレットにとってのオリジナルは「ヴァスティールオリジナル」。何故か知らないが早苗さんはアールバイパーをそのオリジナルと重ねて見ている節がある。

ガントレットが持っていてオリジナルが持っていなかったもの……。急な火力上昇に見たことのない光の針……。ああ、そうか。すっかり忘れていた。瞬間的に火力を上げる手段をガントレットは持っていた。恐らくはそれをモチーフにした早苗さんの戦闘騎にも同じ機能が備わっているのだろう。

周囲で回転している3つのオプション……いや、クロウの耐久力を消費して超火力を得る。それはまさしく……

貴方「『オーバーウェポン』か。俺としたことがすっかり忘れていた」



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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