まさにオーバーウェポンが途切れんとするその時、助け船がやって来た。
諏訪子「よくやった○○! 隙だらけだよ神奈子っ、これが洩矢の鉄の輪だぁー!」
側面から諏訪子が鉄の輪を投げつける。唸りをあげて神奈子の背後をかすめるように切り付けて、貫通した。
見事にしめ縄と神奈子を分断することに成功。神奈子はスイッチが切れたかのように急に動きを止めて湖へ吸い込まれるように落ちていく。付喪神化したであろうしめ縄と共に……。
早苗「落とさせませんっ!」
神奈子を受け止めるように飛翔したのはガントレットの戦闘騎、つまり早苗さんであった。ドスンと一瞬高度を落とした早苗さんであったが、持ちこたえて湖のほとりまで運んでいく。一方のしめ縄はボチャンと池に落ちていった。飛ばしていた御柱も湖へと落ちていき、水柱を上げている。
貴方「神奈子さんっ! 大丈夫ですか!」
付喪神に取り付かれていた神奈子が元に戻ったのか、その身を案じて俺と諏訪子も早苗を追いかける。俺はアールバイパーから降りた。
湖のほとりでは仰向けに横たわる神奈子さんの横で、早苗さんがこれでもかと号泣していた。助からなかったのか……?
早苗「何にも知らないだなんて! 心配で心配で私は……うぇーん!!」
今も神奈子のスカートに顔をうずめて涙を拭いている。おそらく早苗さんの顔は涙でぐしゃぐしゃになっているだろう。そんな様子をボンヤリと眺める神奈子はまるで二日酔いでもしたかのように頭を抱えて周囲を見回していた。
神奈子「早苗はなんで泣いてるんだ? 確か早苗と○○を隕石から庇って……ダメだ、その後が全然思い出せない。それにしても背負ってたしめ縄がないし、全身の疲労感がすさまじいし、なんでそもそも私は湖に……?」
すっかり元の色の瞳に戻った神奈子さん。彼女はどうやら隕石がぶつかった後の記憶がないようである。なるほど、これなら俺の想定していた「最悪の事態」は起きていなかったことが分かる。早苗さんもそうであることが分かり、こうやって甘えながらも泣きじゃくっているのだろう。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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