神奈子「とにかく冷えるな。体に良くないし神社に戻ろう」
そう現人神を諭すとスックと神奈子が立ち上がるが、俺は吹き出してしまった。なんたって、神奈子さんとしめ縄を分離するのに余分に服の後ろ側も切り裂いたらしく、背中からお尻からひざ裏まで肌が色々とあらわになっていたのだから。神奈子さん、冷える理由はそれですよ。
そんなこと気も付かずに振り向く神奈子さん。
貴方「あのっ……」
そのことを教えようとした矢先、涼しい風が吹き付ける。はらり、と前側だけの服が剥がれ落ちそうになる。
神奈子「っ……///」
すんでのところで抑えたからよかったものの、よりによって俺の目の前でやらかした。頬を紅潮させる神様。
神奈子「~~~~~/// 忘れろっ! 忘れろっ!!」
この後、諏訪子さんや早苗さんに止められるまで俺が理不尽な暴力に襲われたのは言うまでもない。
どうにか彼女を落ち着かせると、今度こそ帰ろうとするが、不意に湖が揺れた気がする。
周囲がグラグラと揺れ始めるとこれは明らかに異常だと言わんばかりに湖が盛り上がる。俺は慌ててアールバイパーに転がり込むと、そのまま飛翔。早苗さんもガントレットに跨りつつ俺の後を追う。
湖の水が限界まで盛り上がると、ザバーという派手な音を立ててその異形の姿があらわとなった。
諏訪子「ミシャグジ様!? いや、こんな奴知らないよ?」
頑丈そうな甲羅で頭部を守る蛇のような怪物が湖から現れたのだ。その胴体は球体を数珠つなぎにしたような見た目をしており、その中心では醜い肉塊がブヨブヨとうごめいていた。醜悪、その一言が何よりもの特徴である。
どうやら飛行能力を有しているようで、こちらを見つけると蛇のような化け物は体当たりを仕掛けてくる。しかし途中で飽きたのか、湖の中に戻ってしまった。
何事かと互いに顔を合わせていると、同じ怪物が再び湖から浮上。再度突撃を試みるもまたも湖に帰っていく。
神奈子「あいつ、何がやりたいんだ……?」
そう訝しんでいると再び湖の水が盛り上がる。しかも先ほどの比にならない程の規模。さっきのへびの親玉だろうか。俺は身構えてその姿を凝視した。
そしてあらわになる怪物たちの親玉に俺は驚愕した。早苗さんも目の色を変えて、だが声を失いつつ叫んだ。
貴方「こいつは……!」
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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