また目玉があった。命蓮寺の天井に有る筈のない「穴」が開いていた。
穴の中から不気味な目玉が「提督」を、白蓮を、○○を凝視していたのだ。

紫「これはこれは……。侵略者を手懐けるとはなかなかの手腕だこと。まああの銀翼もある意味侵略者だけどね。さて、毒には毒をってことでしょうが、これは私も何かしておかないと……」

目玉は部屋の壁をツツツと伝うと赤い暴走戦艦とその取り巻きに目をやる。

紫「凶暴な侵略者と幻想の民の境界は決して曖昧にはできないわ。貴方達は『他』とは違うようだけれど、はてさて一体どんな活躍をなさるのでしょうね? くすくす……」

一人ほくそ笑んでいるとバイドの種子が再び飛来してくる。命蓮寺からは遠い場所であったが、スキマ妖怪にとっては遠くに「目」をやることなど造作もない。

紫「あれがバイドの種子……。今度はどんな怪物が……あら、溶けてなくなった? ……違うわ、アレは地面の下へ潜ったのね。奴らの親玉が地底にでもいるのかしら?」

あーあと残念そうにぼやくと、気だるそうに続ける。

紫「地底だなんてまた厄介な場所に……。これは霊夢に調査させないといけないわね」

そうしているうちに命蓮寺に居候するバイド達は皆境内へと入っていった。一連の出来事を見終わると誰かに気づかれることもなく目玉は消えた。おぞましい紫色の亜空間の「穴」と共に。





あとがき

名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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