人里に到達した。長い長い夏の夕暮れ。いまだ日の入りを迎えず夕陽射すこの場所は……未だバイドの脅威は達しておらず特に破壊された形跡は見られない。
慧音「ここは危険だから妹紅……自警団の指示に従って避難するんだ!」
人々は空中から降りてくるバイドの艦隊を指差して騒ぎ立てたり恐怖におののいたりしつつも、自警団によって誘導されていく。奴らの攻撃対象は人里で間違いないだろう。
逃げ惑う人間達の真上にはコンバイラやボルドがひしめいている。その気になれば彼らを手にかけることなど造作もない筈だ。だというのに人間達には目もくれずといった感じだ。あのバイド、いったい何が目的なんだ……?
早苗「何かあってからでは遅いです。ここはこちらから仕掛けて……」
貴方「いや、まだ避難している人間がいる。それが済んでからだ。コンバイラの奴、その気になればこんな木造だらけの建物なぞ簡単に破壊しつくせるはずなのに、何もしてこないのも気になるし」
バイド艦隊はさらに高度を下げ、建物すれすれのところまで降りてきた。それでもサーチライトであちこちを照らすだけで攻撃の気配は感じられない。夕陽に照らされた大人しいバイドはどこか美しくすらあった。
相変わらず警戒しながらいつでも攻撃できるように追随するが、人里上空を一通り飛び回るだけで遂に何もしてこなかった。
早苗「あちこちをサーチライトで照らして……何かを探しているんでしょうか?」
にらみ合いが続く中、誰もいない人里に新たな影が下りてくる。妖怪が跋扈する幻想郷に置いて人間の安全が保障されるはずの人里を蹂躙せんとする外敵を排除するべくやって来たのは博麗の巫女。そして彼女と共にいるのはスキマの入り口に腰掛ける妖怪賢者。
彼女らはただバイド艦隊のみを睨みつけていた。
霊夢「あれが侵略者ね。気持ち悪い見た目だけど、要は異変を起こしている妖怪みたいなもんでしょ? さっさと退治するわよ!」
貴方「待ってくれ、あいつら様子がおかしい!」
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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