静寂が辺りを包む。あまりにショッキングな一言の筈。コンバイラもぴたりと動きを止めてしまった。
自らがバイドであることを通告される、それはつまり彼にとって帰るべき場所である地球には迎え入れる人も居場所もないから出ていけと言い放っているようなものなのだ。
だが、俺にはこれ以上オブラートに包んだ物言いが出来なかった。恐る恐るコンバイラに目をやる。
分かっている。今の私はバイドだ。英雄でも何でもない
だが、提督はあまりにも意外なことを口にしたのだ。バイドであることを知っている。自らがバイドであることを知りながら地球に戻って来たのだ。
霊夢「ほら見なさい。帰る場所だか何だか知らないけれど、ここに居座ろうって魂胆が丸見えじゃないの! 妖怪は、侵略者は、バイドは、異変の犯人は徹底的に退治するに限るわ!」
懐からお札を取り出し、コンバイラに投げつける。奴に戦意を向けたら収拾がつかなくなる! 慌てて俺はレイディアントソードを取り出すとお札を切り刻んだ。
貴方「むやみに危害を加えてバイドの本能を呼び覚ましたら、『提督』が俺達を敵と認識して説得できなくなるぞ!」
霊夢「だって敵じゃないの」
そこを穏便に済ますための交渉だというのに……。今ので交渉に影響が出たのではないかと狼狽する俺。だが、コンバイラは穏やかなままである。
それが人類がバイドに向ける普通の反応だ。
しかし君が止めてくれたことはありがたい。
確かに……。だが、そこまで分かっていてどうして「提督」は再び地球に戻ってきたのだろうか?
貴方「提督、教えてほしい。その姿で地球に向かったらこうなることは分かっていたはずだ。どうして戻って来たんだ?」
数拍置いて提督がポツリと告げる。
けじめを……つける為だよ
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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