命蓮寺の一角を踏み荒した妖怪の軍団だ。人里に近づけるのは危険すぎる。早苗さんの戦闘騎がついていける程度の速度でただただ前進する。魔力レーダーにそれらしき姿はまだ見えない。
夕陽が銀翼を照らす中、わずかにレーダーが魔力を察知した気がした。次の瞬間にはそれがわらわらと数を増やし始める。バイドとは生体物理学、遺伝子工学、魔道力学までも応用して合成した人工の生ける悪魔。それゆえ魔力の類も持っているのだろう。
近いぞ、この速度で進むのなら会敵まであと3……2……1……
貴方「見つけたぞ、バイドの軍勢だ。心してかかるぞ、早苗っ!」
地面を砂埃を撒き散らしながら多数のバイドが跋扈する。まさに地獄絵図であった。
地面を這い寄る「
ガウパー
」に低空飛行を行う「
ストロバルト
」、さらには幻想郷の道具達がバイド化して暴走しているらしきものまで。その寄せ集めのような軍勢が一直線に進軍しているのだ。彼らの目指す先には……。
奴らに人里の土を踏ませるわけにはいかない。俺はオプションを3つ展開するとローリングの陣形を取る。
そのまま銀翼を危険がない程度に高度を下げて飛行させると、低出力菊一文字、つまり「バーティカルマイン」をばら撒く。
自由落下するポッドは着弾後に縦長の爆風を発生させる。スプレッドボムよりも範囲は狭いものの威力は折り紙付き。ガウパーどもが甲高い悲鳴を上げながら吹っ飛んでいく。
標的を見つけたバイド達も黙ってはいない。地面からは銀翼をひっ捕らえようとガウパーがノミのように高く跳躍してくるし、空中のストロバルトもどこからかき集めたのか、大量のゴミをまき散らしてきた。
貴方「さすがに数が多すぎる……」
爆弾をばら撒きながらハンターで追撃を行っていく。大回りしながらも素早い球体は主にストロバルトのばら撒くゴミを砕いていた。やはりバイドを叩くほどの火力は持たないか……。
→
名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
お気に入り登録
/
登録済み一覧
セーブデータ
新規登録・ログイン・マイページはこちら