体が冷えてきた。さすがにクールダウンしすぎたか。小さくくしゃみすると俺は寺の中に入ろうと振り向いた。
直後、眩い閃光が俺の目を襲う。驚きのあまり俺は顔を覆う。何事かと指の隙間から光源を見てみる。
誰だ? チルノでもなければ命蓮寺の人(妖怪ばかりだが)でもなさそう。
白いワイシャツに黒いミニスカ、手に持たれているのは手帳と旧式のカメラ。光の原因はあれか。
下駄のような靴のような変な履物。
妙に愛想のよい笑顔を浮かべる黒いショートボブの少女がいたのだ。
背中に黒い翼が生えており、人間ではないことが伺える。カラス? ええと……、本当にこの子誰?

???「あややや、突然消えたにとりさんを追いかけていたらとんでもないスクープが」

スクープ? 記者なのだろうか? いぶかしむ俺を見て、慌てて彼女は名刺を差し出す。

???「あ、申し遅れました。私、鴉天狗のブン屋『射命丸文』っていいます。『文(あや)』でも『あやや』でもいいですよ。とにかく以後お見知りおきを」

手渡された名刺には「射命丸文」の文字が。名刺には「文々。新聞」とも書かれている。墜落したアールバイパーを写真に収めた新聞記者らしい。名刺を出してくるあたり、礼儀正しくしているつもりであることが分かる。

混乱しつつ名刺に目を通す俺の顔を下からのぞきこむように文は話しかける。

文「それでー……、ええと取材とかよろしいでしょうか? ああ、名前とか身の上とかはいいですよ。知ってますんで。かの大妖怪『八雲紫』に命を狙われた外来人『○○』! 間違いありませんね?」

何でそこまで知っている! ずっとつけ狙われていたんだろうか。全然気がつかなかった。思わず怪訝な表情を浮かべた。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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