文「いえいえ、貴方だけじゃなくていろんな人から話を聞いて回っただけですよ。情報は足で集めないと。ああ、私の場合は羽か、あはは……」
人の心を読んで勝手に話を進めるな。そう注意したら「でも貴方の顔が全てを語っていましたよ?」と涼しく答えていた。
見た目はただの少女にしか見えないのに、どうも会話が成り立たない。
頭の回転が速いらしいのだが、速すぎるのも問題だ。
というか勝手に彼女が進めてしまう。これでは会話が成立しない……。
貴方「取材いらないだろ?」
文「あややや! 天狗といえどわからないことってのは結構あるんですよ。そんなに気を悪くしないで」
そんな上目遣いで見られながら腕をギュッと掴まれたら断りようがない。くそう、こちらが男であると見てこんな手を使ってくるとは。しかも何かが当たってる(『当ててんのよ』とか言いだしそうなので黙っておく)し。
貴方「わかったわかった。取材には応じるから少し離れてくれ。メモも出来ないだろう?」
上手くすれば俺が紫に敵意がないことを上手く伝えてくれて、ぶつかり合うことを避けられるようになるかもしれない。そんな淡い希望を持っていたのだ。
取材に応じる旨を聞いて、ぱあっと明るくなる彼女。天真爛漫という表現がぴったりくる。そんな彼女はは矢継ぎ早に色々質問してきた。縁側に場所を移して。
ジャーナリストとして、真実を新聞に記してくれれば誰も覆すことは出来なくなるだろう。
しかし、彼女の取材に応じたことが最大の愚行であったことを後で知ることになるのだ……。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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