文「それで……、さっきまで頭の弱い妖精さんと弾幕ごっこをしていた……と。どうでしたか、初めての弾幕は?」

手にはいつの間に撮ったのか、アールバイパーの死闘がおさめられた写真が数枚。チルノに撃墜された瞬間まである。逆もしかりだ。全然気がつかなかった……。

貴方「さすが妖精最強。勝敗は五分五分くらいだったな。すんごく楽しかったけどな。でも自機の操縦に慣れてなかったし随分と大変だったよ」

ありのままの感想を述べる。

文「でもそんなに目立ってしまって大丈夫なんですかねぇ? 確か紫さんが抹殺しようとしている外来人ってのは貴方のことだったような……」

まったくもってその通りだが、こうやって決闘が出来るようになった理由ともつながって来る。

貴方「だから八雲紫を弾幕ごっこで打ち負かすんだ。勝ったら俺の命を狙うことを止めてもらう」

あれだけお喋りだった鴉天狗が黙り込む。ポカンとした表情で。数秒後、この鴉天狗は腹を抱えてどっと爆笑していた。

文「なな、なんと! チルノとどっこいどっこいなのに、あのスキマ妖怪に挑もうというの? 強さは月とスッポンくらい差があるわよ」

酷い言われようだが、笑われて当然なので憤慨しない。なんか敬語までなくなってるし。

貴方「俺は『オーバーテクノロジーの塊であるアールバイパーを幻想郷に持ち込み、幻想郷を崩壊に導こうとした』という異変を起こしたことになっている。もちろん違うんだけれど紫は聞く耳を持ってくれなくてね」

フウと一息つく。こんなに長く喋ったことなんてない。

貴方「それで一番確実かつ平和な手段がスペルカードルールだったのさ。だから打ち負かして無理にでもあの勘違い妖怪に話を聞かせる」

今は鴉天狗の女の子ではなく、もっと遠い夕陽を見据えこう続ける。

貴方「身の潔白を証明して『俺は生きてやる! 死んでたまるか!』ってね。その心意気を見せつけるんだ」




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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