あの時、俺は圧倒的有利な立場にいながら咲夜に敗北した。あれはとても屈辱的であった。
どうせ逃げられないのだ。様々な窮地に陥りながらも生き延びた俺なら、様々な兵装を入手して成長したアールバイパーなら今度は行ける!
システムボイス「You got a new weapon!」
来たぞ、また一つ兵装を手に入れるようだ。この戦いに有利になるものが出てくればいいのだが……。
ディスプレイを見ると今回入手するのはレーザー系兵装のようだ。巨大な太陽が弾幕もバイドも吸い寄せているアイコンが浮かび、直後に太陽は黒色に変色、ブラックホールの形になった。銀翼がブラックホールのようなものを撃ち出しているアイコンだ。
システムボイス「GRAVITY BULLET」
「
グラビティバレット
」とか言っていたな。レーザー系兵装では珍しく実弾兵器だった筈である。敵や地形に着弾すると一定時間小型の疑似ブラックホールを展開するという何とも物々しい武器だ。
何よりも作り物とはいえブラックホールという事は……。
焦った咲夜は自らの時間を加速させナイフを投げつけてくる。そんな状態だというのにナイフ投げの腕前は目を見張るものがあった。全て正確にアールバイパーのコクピット、それも俺の急所に刺さるように投げていたのだ。
それが仇となったわけだ。俺はただ適当に小型ブラックホールを展開。投げられたナイフはすべて吸い込まれてしまったのだ。
咲夜「なっ……」
貴方「十六夜咲夜、お前は決して俺に勝てない。時止めは通用しない、投げナイフはすべて吸い込まれる。ならばナイフを本来の用途で使ってみるか? 剣士には劣るが、近接戦闘には自信があってね」
そうやってレイディアントソードを取り出して挑発する。ギリと奥歯を噛みしめたメイド長は霧の湖の上を縦横無尽に飛び回る。
一瞬銀色の光を携えた咲夜が見えた気がした。突っ込んでくるかっ。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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