俺一人の命と幻想郷全土の平穏。どちらが大切か、んなことは分かっている。
だけど初めから選択肢などないのだ。仮に俺が生体兵器たるバイドであったとしても生き物であることには変わりない。
生き物である以上、死ぬのは怖くて当然で、それを回避しようと体が動くのもごくごく自然な反応である。白蓮さんでさえ克服できなかった恐怖なのだ。
それに、幻想郷に何が起きているのかなんて分からないんだ。俺は本当にバイド化してしまったのか、果たしてムラサの言っていた悪行は本当に俺によるものなのか。
分からないことが多すぎて死んでも死にきれない!
ここで死を受け入れるのは目の前の脅威から眼を逸らすことに他ならない。
俺は一度も瞬きをせずに迫る鉄の塊を目で追いかけ、そして機体をひねらせる。
アンカーは直撃することなく空を切った。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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