人間の里。ここは妖怪も無暗な行動は起こせないし、アールバイパーもようやく人間の味方であるという認識が広まり始めている。

大丈夫、今までのは何かの間違いなんだ。俺が眠っていた間にきっと他の恐ろしい侵略者が命蓮寺を襲ったに違いない。

だがどういうわけだろうか、やはり人々に避けられている気がする。というか明らかに逃げられている。おい、どうしてそんなにパニックを起こす?

俺を見るや否や悲鳴を上げて逃げ惑う人間達。その声に釣られたのか一人の少女が近寄って来た。慧音先生か? いや違う、彼女は確か自警団のリーダー……。

妹紅「また懲りずに襲い、壊し、奪うというのかい○○?」

「また」? いま彼女は「また」と言っていた。俺は地上に帰ってから人里に立ち寄ったのはこれが初めてだ。やはり俺の記憶が飛んでいた間の出来事か?

貴方「待ってくれ、いったい俺が何をしたというのだ?」

チッと舌打ちをすると地面に唾を吐きかける。やれやれと言わん限りに彼女は説明をしてくれた。

妹紅「とぼけるのも大概にしたらどうだ? この人間の居住地でお前は暴れたんだ、建物を壊して回ったんだ、人を襲ったんだ。私がこの目で見たから間違いない。そしてお前が本来そんなことをする奴ではないことも知っている」

俺が……。やはり眠っていた間に? まさか……

妹紅「でも実際は違った。お前は地底での戦いでバイド化してしまったんだ。そうでなければバイド異変の後のお前の奇妙な行動に説明がつかない。そう慧音が言っていた」

恐れていたことを宣告された。そうか、俺はあの時「漆黒の瞳孔」に吸い込まれて、バイドに取り込まれてしまったんだ。そうして俺の意識が覚醒する前にバイドとしての本能が先に目覚めてあのようなことを……。

だが、悲しむ暇も後悔する猶予もない。バイド化してしまった、それが意味することは……。

妹紅「バイドの性質については慧音から聞いている。その肉体を滅ぼさない限り君をバイドの呪縛から解放する事は出来ないらしい。悲しいが私は君を始末しなければいけない」

彼女の両手から炎が漏れ出る。交戦は避けられないか?

妹紅「私が適任だ、仮に私が○○と戦い傷ついてバイド化しても、蓬莱人ゆえに一度肉体を破壊すれば元に戻るからな。○○、その呪われた肉体を炎で焼き尽くして解放してくれるっ!」




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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