(その頃幻想郷某所……)

無数の鎖でがんじがらめになっているのは白黒の法衣に身を包み、紫色から金色にグラデーションする美しい髪を持った少女である。そしてその前にいるのは……。

白蓮「神子さん、こんなの間違っています。アールバイパーが、○○さんがあんなことする筈……」

哀願する尼僧の視線の先には3人の少女の姿。一人はヘッドホンのような大きな耳当てを当てた金髪の少女。その後ろに二人のお供を従えている。片方は小柄な銀髪の少女、もう片方は大柄な両脚が半分消えている少女。

神子「まだ言いますか。本当に貴女はお人好しなのですね。命蓮寺だって散々やられたのでしょう?」

反論する白蓮の声は弱弱しい。

白蓮「ですが……きっと何か事情があったのです。だって、こんなことあり得ないですもの」
布都「ええいまだ言うか銀色の悪魔を囲った魔住職め! これが人間たちの下した答えであろうに。あの変な鳥の妖怪を野放しにした仏教勢には任せておけぬということじゃ。それでお主らは信仰の力を失い、人々は我ら道教に救いを求めるようになった」

ジャラと鎖を引っ張る布都、亡霊の少女はふよふよ浮きながらその後ろで無言でその様子を目にしている。

神子「そう、そうして最初に聞こえた声が『銀色の悪魔を庇った魔住職を無力化せよ』というものだったわけです」
布都「そしてあの悪魔を仕留めた証と引き換えにお主を解放するとお主の弟子達には言ってある。今頃血眼になって探しておろう」

ゆっくりと白蓮の体が地中へと消えていく。苦い表情を浮かべながら。自分の弟子達がよりにもよってライバルたる道教組の言いなりになってしまっているという事実を噛みしめて。

神子「気に病むことはありませんよ。あの悪魔を仕留めれば再び封印を解いてやれるし、仮に仕留められなくとも我々が責任を持って人々を導いていきましょう! 魔住職サマは少しそこで眠っててくださいな」

そして完全に白蓮は封印されてしまった。仙人の3人組に。



銀翼と妖怪寺VG IIIに続く……
あとがき

名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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