雛「それに……こうやってくっついた方が効率もいいのよ」
女の子との添い寝、それも余儀なき添い寝にいい思い出がない。前は妖夢の半霊と寝たことがあったが、あの後で酷い目に遭った。あの時はまだいい、霊魂の姿をしていたから変に意識することもなかった。
だが今度どうだ? 今回は正真正銘の女の子、それも女神様である。緊張しない方がおかしいのだが、雛はそんな俺の心情を知ってか知らずかさも当たり前のように同じ布団に入ってきたのだ。
雛「あれれ、○○ってば赤くなってる? かーわいいなー♪」
そうやって耳元で囁いてからかってくる。ますます顔が熱くなる気がした。
貴方「もう一度確認する、傍から見ると添い寝にしか見えないが俺から厄を払う治療なんだよな?」
雛「そうよ? こうやってぴとーってくっついて○○の中でドロドロ渦巻く厄を体全体で受け止めるの。一晩もかければ完全に厄払いが出来るわ♪」
そう言うと雛は俺の体にギュッと抱き付いてきた。柔らかな体が押し付けられ、俺はさらに緊張してしまう。そういえば彼女は白蓮さんとも結構共通点がある。服装がゴスロリ風で、献身的で、それでいてグラマラスな体型……。
雛「あらあら、そんなに硬くなっちゃって……。うーん、さっきの仕返しってことにしておくわ。それじゃあ本格的に始めていくね? まずは緊張でガチガチになった体をほぐしていかないとね」
その後は雛に言われるがまま深呼吸を続けたり耳元でどこか心地よい呪文のような、何を言っているのかはよく分からなかったが心安らぐ声を聴かされたりした。見よう見まねで呪文を復誦させられたり、雛の手をぎゅっと握ったり……。
一種の催眠術のようなものだったのだろうか? とにかく一連の準備で俺の心は癒され、すっかり肩の力が抜けた。
横目で雛の姿を見てみると驚くほど真剣な表情をしているのが見えた。あんなにからかっていたけれど、俺を何とか救いたいという気持ちは本物なのだなということが分かる。
雛「さあ、いい子だから目を閉じて。私に身を預けて、そして私の声でおやすみなさい……」
不思議な呪文が脳内に響く中、全身を優しく、そしてくまなく撫で回されるような感覚を覚えつつ、俺はそのまま深い深い、だけれどとても暖かな闇の中へと落ちていった……。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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