俺は変な鳥の妖怪とすれ違った。いや、変な鳥の妖怪ではない。先の割れた独特のフォルム、輝く銀色の翼、ヘビのように従えているのは4つのオプション。そう、まぎれもなく超時空戦闘機だったのだ。

貴方「こいつ、アールバイパー……?」

再び機体をターンさせて今横切った影を確認する。にとりがその両者を見比べて素っ頓狂な悲鳴を上げていた。

にとり「なんてこった、アールバイパーが2機いる。あり得ない……こんなの何かの間違いだ!」

俺だって信じられない。「ありえない、何かの間違いではないのか?」そう思いたかった。だが、見れば見るほど超時空戦闘機の姿をしているのだ。

ビックバイパーをはじめ、ロードブリティッシュ、ジェイドナイト、ファルシオンβ、ビクトリーバイパー、フォースバイパー、アルピニア、メタリオン、スラッシャーにサーベルタイガー、スーパーコブラにそしてヴィクセン……。超時空戦闘機を名乗る機体は数あれど、その姿はそのいずれのものでもなかった。

少し黒色がかった白金色に黄色のアクセントを持つ機体。細かい部分は色々と違うようだが、アールバイパーにしか見えなかった。

落ち着け、落ち着くんだ。本当に相手は未来の俺自身なのかもしれない。だとしたら何かしら会話が出来るはずだ。

貴方「こちら命蓮寺のアールバイパー、我々に攻撃の意思なし。繰り返す、我々に攻撃の意思なし」

が、話に応じないばかりでなく、そうやって対話を試みた俺を隙が出来たとみなし、ミサイルを撃ち込んできたのだ。

雛「こいつ全然対話に応じる気がないわ!」

未来の俺という事でもなさそうだ。だとしたらこいつは一体何者……? ちっ、考えている暇はないようだな。

だが、これでこの一連の異変の原因はハッキリとわかった気がする。咲夜さんが時間を止めている間に悠々と飛行していた機影の正体はこの偽アールバイパーだし、今まで俺に成りすまして各地で悪事を行っていたのも……。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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