こいつが原因だ。奴が俺に成りすましてあちこちで暴れ回っていたんだ。本物のアールバイパーの、そしてそのパイロットであるこの俺の、更に俺が所属する勢力である命蓮寺の地位を貶めたのだ。
なぜ? それは分からない。だが、今は分からなくてもいい。こいつをブチのめさなくてはいけないという事はハッキリしているのだから。
貴方「ニセモノめ、ここでハチの巣にしてくれる!」
武装をダブル系兵装、つまりハンターに換装すると、距離を取りながら青い球体を放っていく。これなら距離を取る限り少しずつとはいえダメージを与えられる。偽バイパーの後部中心に攻撃がヒットしていくが、まるで勢いが衰えない。恐らくハンター程度の火力では決定打にはなりえないのだろう。
少しでもダメージを与えて動きを鈍らせる作戦だったが、やはりもっと高火力の武装を用いなくてはいけないのだろう。
今もハンターで牽制しつつ偽バイパーの背後に回り込もうとするが、機動力や運動性はあちらの方に分があるのか、逆にこちらが背後を取られてしまった。そして煙を吐きながら進むミサイルを撃ち込んでくる。回避しようと俺は機体を激しくターンさせるが、あのミサイルはこちらを追尾するらしく、全然振り切れない。
貴方「くっ、レイディアントソード!」
回避できないのなら迎撃するしかない。俺は一か八か、青い剣でミサイルを斬り落とそうと試みた。
……どうにか直撃は避けたようだが、爆風にあおられてバランスを崩してしまう。
雛「○○っ! め、目が回るわ」
キリキリと回転しながら高度を下げていく銀翼。このままでは樹海に、地面に突っ込んでしまう。雛まで巻き込むわけにはいかない。俺は思い切り操縦桿を引っ張り上げる。どうにかバランスを取り直すと急上昇し、再びニセモノと対峙しようとするが……。
にとり「そこに出てきちゃ駄目だ!」
ゾクリとした。灰色の球体のオーラを纏ったポッド4つが俺を取り囲むように配置されていたのだ。
にとり「あのニセモノが放ったオプションだよ。何かスペルカードを使えっ!」
そ、そんなこと言われても……。俺が無意識下に取り出していたのは「銀星『レイディアント・スターソード』」。くっ、今は使えないんだ。別のスペルを……。
俺がカードを取り違える隙はあまりにも大きかった。四方からダダダとショットが乱射される。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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