いかに目立たずに各地で味方を、4つ目のオプションとなる存在を、そしてバイオレントバイパーに対抗するための強化する手段を見つけなくてはならない。非常に困難な計画だが、やらないことには俺に明日はない。
今から俺達は苦楽を共にするチームである。その結束を高めるべく俺達は円陣を組んだ。
4本の腕が円陣の中心へ延び、オーと一斉に掛け声を上げる。
とはいえ隠密行動なので実際に動くのは夜になってから。しばし体を休める。
(そして夕方……)
貴方「四つ目のオプションか。実は心当たりがあるんだ。人里にろくろ首が住んでいる筈だ、彼女とコンタクトが取れれば……」
俺は休息を取っている間に無縁塚で一緒にバクテリアン残党の「グレイブ」と戦った後で知り合った赤蛮奇のことを思い出していた。恩があるし頼み込めば彼女なら協力してくれる……かも。
にとり「人里だって!? 無茶だ、あそこはバイオレントバイパーが特に集中して攻撃した場所。人間達の憎悪の念も高いし、自警団達も銀色の鳥の妖怪を見かけたら本気でとっちめようと考えている。本物のバイオレントバイパーもそうそう近寄らない場所だぞ?」
ううむ、「本物のバイオレントバイパー」か。なんだかヤヤコシイ表現だが、それを聞いて俺は逆にニンマリと笑みを浮かべ、にとりの方を振り向いた。
貴方「なるほど、なおさら次の目的地は人里に決定だな。好都合じゃないか、要はあのニセモノ野郎の邪魔を受けにくいってことだろう?」
俺は再び前を向くと銀翼に乗り込もうとする。その際に通信機を受け取った。
にとり「宝塔型通信機、直せるところまでは直したよ。相変わらず寺の皆とは通信できないようだけど、私達と通信できるように改造を施しておいた。私達まで一緒に行動するわけにはいかないからね」
そのまま俺は銀翼に乗り込む。目的地は人里、そのどこかにあるゆっくり達の楽園「赤蛮奇」の家!
俺と雛とにとりで円陣組んだんだ。重なる4つの右手を思い出し、俺は結束を胸に……。
ちょっと待て、どうして手が4つもある? 今のレジスタンスは俺、雛、にとり、この3人である。当然差し出される右手も全部で3つの筈だ。俺は左右を見渡す。雛もにとりもいた。その後、俺は恐る恐る後ろを、アールバイパーの後ろ側の座席のある方向を振り向くと……
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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