俺達は二人でゆっくり霊夢の名前を叫びながら樹海をさまよった。二手に分かれた方が効率がよさそうであるが、アールバイパーもまたいつ動かなくなるかわからないし、はぐれては危険だという雛の提案で一緒に探すことになったのだ。
とはいったものの、自らが厄神であることにどこか後ろめたさも感じて少し距離を取っていた雛。おずおずと俺に話しかけてきた。
雛「その……ごめんね。やっぱり私が傍にいるから○○も不幸になっちゃってるとかあるかもしれないし」
貴方「心配するな雛。これくらいは日常茶飯事だ。その証拠に偽物野郎のサンダーソードを喰らってもアールバイパーはちゃんと動いているじゃないか。むしろ幸運だった」
だが、呼べども呼べどもゆっくり霊夢がいる気配はない。ゆっくり程度の魔力ではアールバイパーのレーダーにも反応しないしこうやって地道に探していくほかない。雨が止んだのが不幸中の幸いだ。
そうやって名前を呼んでいるとどこからか大きい音が聞こえてくる。何か泣き叫んでいるような、怒鳴り散らしているような、とにかくこの世のものとは思えないおぞましい爆音が響いてきたのだ。
雛「なっ、何よこの騒音は?」
貴方「誰だか知らないが止めないとゆっくり探しもままならない。行ってみよう」
俺はまた弾幕沙汰になることを予測し、戦いの準備を行いつつ爆音の発生源へと向かう。
貴方「なっ、なんだこれは!?」
驚愕した。こんな山の中には眩しすぎるほどの光に内臓ごと揺るがすほどの爆音。ステージに立っている少女二人がギターを片手に言葉にならない歌を叫んでいたのだ。
雛「……」
駄目だ、うるさすぎて隣にいる雛との会話もまともに出来ないぞ。いったい誰がこんなはた迷惑なことを?
とにかくまずは説得だ。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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