俺はアールバイパーから降りると、盛り上がる観客を押しのけてステージまでよじ登った。
貴方「なっ、お前は……!?」
二人の少女、その片方は俺にも見覚えがある姿だったのだ。緑色の髪の毛に犬のような耳。間違いない、普段のワンピース姿ではなく、ゴスパンクな恰好をしているけれど彼女は響子だ。
貴方「響子……」
急な乱入、それも見知った顔ということでサングラス越しでも両目を見開いているのが分かった。
響子「えっ、もしかして○○? 本物!?」
サングラスを外した響子は涙ぐんでいた。改めて俺の顔をじーっと見ると、その両目に大粒の涙を浮かべ……。
響子「うわぁーん! ○○だよね。間違いなく○○だよねっ!」
抱き付きながら小さな尻尾をパタパタと振っている。俺はしっかりと響子を抱き返した。
貴方「ああ、そうだ。俺は間違いなく○○だ。響子、君には辛い思いをさせてしまったね。居場所を失ってこんな不良になってしまい……」
響子「えっ? いや、鳥獣伎楽は元々白蓮様に隠れてこっそりと……」
何か言いかけた響子を俺はさらに強く抱きしめ、涙を流す。
貴方「もう無理しなくていいんだ、響子! 俺がもっと早く命蓮寺に戻ってくればこうはならなかった。すまない、俺が悪かった……!」
こんな調子ではライブは思い切り中止。鳥の羽を生やしたもう一人のバンドのメンバーは唖然としながら俺達の様子を見ているようだ。
鳥の妖怪「ちょいとちょいと?」
貴方「おっと感情に任せてライブの邪魔をしてしまったな」
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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