貴方「……って、屋台の女将もお前かいっ!」

いつの間にか和服に着替えていたミスティアは姿勢よく直立しながら、ウナギを焼き始める。

響子「みすちーは凄いんだよ。バンドに屋台に弾幕ごっこ。ここまで多趣味な妖怪には出会ったことがないわ」

ライブの後はこうやって一杯やるらしいが、今回は俺と雛も加わっているのでよりにぎやかになっているそうだ。

雛「すっごく楽しかったわ。果たしてあれが歌なのかは分からないけど」
ミスティア「ふふん、私達の曲はちょいと敷居が高いのよ。はい、焼きあがったわ。ヤツメウナギ、召し上がれ♪」

カバヤキにされたヤツメウナギ。外の世界では結構珍しい食べ物だが、味は普通の鰻とあまり変わらない。タレの甘辛さが癖になりそうである。その一方で食感はとても弾力があって、普通の鰻とは全然違うという事を思い知らされる。

お酒との相性も抜群で、若干癖のある後味を見事に中和してくれている。アルコールも入り、それはもう色々と話し込んだ。

響子は最初にバイオレントバイパーが命蓮寺を襲った時には寺にいたわけでなく、アールバイパーが悪者になったという噂話だけが響子の所に来ただけなので元々その話はあまり信じていなかったそうだ。そういえば響子は在家だったな。

信じられないながらも命蓮寺はなくなってしまい、居場所がなくなったために最近はミスティアと行動を共にしていたのだという。

響子「優しそうな○○の顔を見て、すぐに分かったわ。この人は私達に危害を加えるようなことはしないって。よかった、あの時私達を襲った銀翼は偽物の方だったのね」
貴方「そもそも最初から襲うつもりなら銀翼から降りないしな」

なんと、思いがけない味方が出来た。ゆっくり霊夢は見つからないが、思わぬ収穫だ。今はこの安堵の一時を楽しもうじゃないか。

俺は再びグラスをあおった。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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