青娥「うーん、お人形遊びしたいの、ボク? お姉さんもお人形さん持っているのよー♪」

パチンと指を鳴らすと地面の一部が盛り上がる。大きなお札のついた帽子を被った女性の死体が姿を現したのだ!

青娥「これがお姉さんの大事なお人形さん『宮古芳香』よ。腐ってて可愛いでしょ?」

芳香と呼ばれたゾンビは肌の発色こそ悪いもののネメシスよりも圧倒的に大きい。腕を前に伸ばし、跳ねながら移動する様から奴がキョンシーであることは想像がつく。

あいつめ、配下のキョンシーを盾にするつもりだな。最初にコンパクが突撃するも腕をブンと振るうことで退けると反対側から迫ってきたネメシスはその腕でガッチリと掴まれてしまった。しまった、これでは引き戻せないぞ。

貴方「ネメシス、操術『オプションシュート』だ。魔力を爆発させて腕を吹き飛ばしてやれ!」

既にバイパーの傍に戻ってきたコンパクを格納すると、俺は変則的だがネメシスに指示を出す。すぐさま爆発が起きる……が、びくともしない。魔力が足りずに大した威力にならなかったのだろう。魔力を失い腕を引っ張られたネメシスが力なくだらりと垂れる。

貴方「くっ、回収しなくては。リフレックスリング!」
青娥「させませんわ」

まるで俺の移動する場所が分かっていたかのように青娥はグラビティバレットのような黒い球体を飛ばしていたのだ。動きこそ遅いものの、俺は逆にそこに突っ込んでしまい、全身がしびれて動けなくなってしまった。

貴方「があああっ!」
青娥「私の大事なお人形さんに危害を加えようとするなんて、どれだけ野蛮なのでしょう? 芳香、分かっているわね?」

ニヤリと笑みを浮かべながら芳香に視線を送る青娥。ま、まさか……!




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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