なんと向日葵の茎が脈動しているのだ。よく意識しないと分からないが、微かにドクンドクンと脈打っているように感じる。
幽香「その顔は分かった顔ね。そう、植物には心臓はないけれど地面からグングンと栄養を吸って体中に巡らせている。これで納得できたでしょう? 生きとし生けるものは生きる為のエネルギーを外から取り入れて、それを体中に巡らせて生きてきたって」
根っこから茎へと視点を上に向けていき、大きな葉っぱを経て最後には太陽のように咲き誇る黄色い花に向かう。
幽香「そう考えるとこの大地、もとい地球も一種の生き物なのかもしれないわね。マグマという名前の血液が全身に廻っている」
俺からスッと離れると幽香は何故か顔を背けてこう続ける。
幽香「魔力も同じようなものよ。空気中にはわずかながら魔力の素(もと)が漂っている。それをうまく取り入れてそしてなるべくロスのないように放つ。そのイメージをもって明日も特訓に挑みなさい」
その言葉を最後に今日の鍛錬は終わった。その過程はどれもこれも滅茶苦茶であるが、いちいち理に適っている。にとりが今も大破した銀翼の修理を行う中、俺は明日に備えて体を休めることにした。
だが、なかなか寝付けない。
貴方「生きる為のエネルギーの流れ……か」
静寂の中、俺は自らの鼓動の音に集中しながらそのことについて思考を巡らせ、そうしているうちに眠りに落ちていった。
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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