真っ白い閃光がアールバイパーを飲み込んでいく。しかし、俺は慌てずに溜めこんだ魔力を一気に放った。

貴方「いくぞっ。これが俺の精神、俺の意地、俺の全力だー!」

アールバイパーの幅ほどある青いビームがゆっくりと照射され、マスタースパークとぶつかり合う。俺の放ったビームは見るからに貧弱であり押し負けてしまうのも時間の問題に見えた。だが……。

幽香「なっ!?」
雛「○○のビームが……マスタースパークを吸収して成長してる!」
にとり「逆にマスタースパークは細くなって消えていくよ!」

予想だにしない光景が広がっていた。幽香さんの攻撃を全て無効化するのみでなく、エネルギーを吸収し、更に自らの火力としてそれを取り入れるという何とも恐ろしいビームを俺は放っていたのだ。

幽香「ああああっ!!」

勝負あった! これだけダメージを与えれば勝敗は明確だろう。俺はビームを止めようとする……が。

貴方「こっ、これは……。駄目だ、ビームが止まらないっ!」

放出される蒼いエネルギーはトリガーから手を放してもまっすぐに照射されるだけであったのだ。

雛「ちょっと、もう勝負はついているわ。ビームを止めて!」
貴方「止め方が分からないんだよ! もしかしたらエネルギーをすべて放出するまで止まらないのかも……」

こちらの意思で止める事は出来ない。ま、まさかこのビームは「αビーム」では? 今までの特性を鑑みた結果そんな気がしてくるのだ。

「αビーム」は一度照射されるとエネルギーが尽きるまでは発射されっぱなし。この兵装が出てきた元の作品でもそういうものであった。そして今もサイズが増大していくビーム。ま、まさか……!

にとり「あの妖怪の魔力を吸って成長しているのか!?」

そんな馬鹿な! 俺の知っている「αビーム」に魔力を吸収する機能なんてない。もしや、魔力を収束させて放ったものだから本来の効果と別のものになっているのでは……?

あまりの出来事に俺は何もできないまま、逆にマスタースパーク以上の太さになった蒼いビームはそのまま幽香さんを焼き尽くしていく。そして彼女は力なく地面にドサリと落ちてしまった。

貴方「幽香さんっ!!」

まさか、まさかこんなことになるなんて……! ビームが止まったのを確認すると、幽香さんの安否を確かめるべく駆け寄る。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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