最強最悪の妖怪相手である。元より勝ち目のない戦闘であった……いや、一応は特訓という名目だったな。

幽香「弾幕をぶつけあって何となく分かったわ。○○君、というよりかはその銀翼とそのオプション達かしら? とにかくパワーは十分よ。だけど、それをうまく使えていない傾向にあるわ」

かつてのアールバイパーの弱点であった火力の低さは、幻想郷を飛び回り集めてきたオプション達の力もあり、随分と補えている筈だ。更にはいくつかの陣形を取ることで戦略的に立ち回れるという側面も持っている。一体どういうことなのだろう?

幽香「何というかリズム感というものかしら? とにかく相手の魔力の動きを全く読めていないし、貴方の魔力の流れ方も滅茶苦茶で非効率的。今も私に敗れ、そしてパワーもスピードも拮抗しているのに魔理沙に負けてばかりなのは、その辺りに原因があるに違いないわ」

な、なんで魔理沙のこと知ってるんだと声を荒げたら、長い付き合いだからと素っ気なく返してきた。唖然とする俺を無視して更に大破した銀翼の周囲を品定めするかのように回りながら続ける。

幽香「それ抜きにしても高火力な技が剣や爆弾のような射程距離の短いものに偏っているのもいただけないわね」

言われてみれば高火力でなおかつ射程距離の長い技なんてドラゴンレーザーくらいである。彼女は俺の戦い方を見て他にも色々と分析をしてくれた。荒々しいけれど知的、乱暴だけど親切。幽香さんってのは不思議な人だ。

貴方「つまり遠くまで届く威力の高い技と、魔力の使い方を鍛えよってこと?」

無言で、幽香はニコリと微笑んだ。それすらもどこか戦慄とさせる。とんでもない妖怪に気に入られてしまったようだ。



名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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