神子「そ……んな馬鹿な! 確かに銀翼に乗っていたのは一人だった筈。だというのに、どうして二人目の声が聞こえる!?」

ふふ、その「二人目」が全ての答えだ。さあ、もっとよーく見てみろ!

神子「む、無意識を操る古明地こいし! だけど、今は第三の目を……開いている!」
貴方「そう、アールバイパーには俺の他にサトリ妖怪が乗っていたのさ。それもただのサトリ妖怪じゃない。普段は心の目を閉ざして誰もその心を読めないという特別なサトリ妖怪がな!」

このタイミングで実に奇跡的だ。第三の目を閉ざしていたこいしが俺の服の裾を震える手でキュっと握りながら神子を睨みつけていたのだ。

すかさず俺はリングの回転方向を反転させて神子を投げ飛ばした。

こいし「怖いけど、怖いけど……。コンパクちゃんやゆっくりちゃんも勇気を振り絞って頑張ってるのに、私だけ仲間はずれなんて嫌だもん!」

あの時、俺はアールバイパーを通じてこいしと繋がる感覚を覚えたのだ。これまでも何度か勝手に発動していた少女達の能力の間借り、真に心が通じた証。それも本来のサトリ妖怪として。

おかげで俺は数秒先の未来が見える。こんな強力な力を得られるのは後にも先にもこれ一度っきりであろう。が、この窮地を抜けられさえすれば、それでいい!

神子「こうなれば……」

耳当てを外す。本格的に心を読む作戦だ。恐らくはこいしのトラウマを引きずり出し再び第三の目を閉ざそうという試み。だが、その耳当てを外すという行為が命取りとなるのだ。なぜなら、俺は耳当てを外すことをとっくに読み取っている。

貴方「響子っ、今だっ! ありったけの大声を浴びせかけろ!」

ミラージュキャッスルと神子、どちらとも戦えそうになくオロオロしていた響子は急に呼ばれてピクンと体を震わせていた。そんな彼女をリフレックスリングで掴むと耳当てを外した神子に接近する。

響子「えっ、えっと……YAHOO!!」




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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