(その頃博麗神社では……)

霊夢は激しい戦闘によって服がボロボロになり、満身創痍と言わんばかりにぐったりとうつぶせに倒れ込んでいた。泣きべそをかいているのか、何度かグスグスと声が漏れている。

その異変にいち早く気付いたのか、霊夢の目の前の空間が裂けて、大妖怪が降り立った。

紫「霊夢っ、大丈夫? 随分と酷い……。誰にやられたの?」

倒れる霊夢を抱き起し、意識があることに安堵した妖怪賢者。対する霊夢は弱弱しく起きたことを話す。

霊夢「……○○よ。魔界に行くと言い出してね。だけど油断した……わ。奴と戦っていたら……あちこちで罠が……。正々堂々の弾幕勝負と見せかけて卑怯な手を使って……」

悔しさに涙を流す霊夢を抱き寄せる紫。

紫「○○が?」
霊夢「ええ、アイツよ! アイツは異変の元凶、そうに違いないわ! 奴の来るところは決まって外の世界から侵略者がやって来る。スパイなのよ! 幻想郷に侵略者をおびき寄せるスパイに違いないわ!」

喚きながら立ち上がるとダッと地面を蹴って飛翔する巫女。紫はそれをピシャリと止めた。

紫「待ちなさい霊夢! 確かにアールバイパーの幻想入りを皮切りに、バクテリアンやバイドのような外界からの侵略者がやって来るようになった。だけどその度にアールバイパーは立ち向かっていったでしょう?」

むくれながら黙り込む霊夢にさらに続ける。

紫「何もしないならともかく、戦った。それも最前線で。だから他に呼び寄せている存在がいる。私はなんとなく目星をつけたのだけれど……」
霊夢「分かるの紫? 勿体ぶってないで教え……」
紫「まだ作動していない罠があるわよ! そこに立っちゃダメ!」

霊夢が一歩踏み出した直後、ピョインとキョンシーが飛び出して、霊夢に飛びかかってくる。が、これをあっさりと撃退する紫。

紫「人里に現れたハリセンボン型の戦艦の話があるでしょう? 道教の一味の誰か、特に統治の仕事を積極的に行わずに度々席を外していた『霍青娥』が怪しいと思ったのだけれど……、今のキョンシーを見たでしょう? 罠を用意していたのは○○じゃなくて青娥よ」
霊夢「じゃああの邪仙は、紫がシロだというアールバイパーの手助けをしたことになるから、青娥が犯人である可能性も低い……ってこと?」
紫「とはいえ怪しいのは○○と青娥の二人くらいなのよね……。二人がグルで状況を混乱させてるだけかもしれないし……」

それではいったい誰が黒幕なのか? 考えども答えは出ない。そして己の直感を頼り、そうやって思考を巡らすことになれていない霊夢はもう我慢の限界のようである。

霊夢「んぁ~もうっ、イライラするわね! 怪しい奴を片っ端から退治して口を割らせてやるわ! まずは邪仙から!」
紫「待ちなさい霊夢っ! ……なんて言って止まる子でもないのは重々承知してるけど」

飛び出していった霊夢を見送ると、紫はスキマに腰掛けて思考を巡らす。

紫「外界の超技術についても分からないことばかりだし、ちょっと今度の異変は手こずるかも……」




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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