???「ブルドガング砲、発射!」
そんな銀翼の真上まばゆい閃光が走る。閃光は飛びかかったブリザードクロウラーの頭にクリーンヒット。そのままのけぞりながら吹っ飛ばされ、仰向けに倒れ込んだ。当然弱点の尻尾をこちらに晒すことになる。
貴方「今だっ、重銀符『サンダーソード』!」
遅れて魔力のチャージが済んだ俺は起き上がろうともがいているブリザードクロウラーにトドメを刺す。一際大きく「オォォォーン!」と断末魔を上げると吹雪は止まり、そして迫っていた他のブリザードクロウラーも逃げていったようである。どうやら今のが群れのボスだったのだろう。
それよりも何者かが俺達に救いの手を差し伸べた。なんだか懐かしい声、見上げると漆黒の巨大戦艦が音もなく浮遊していた。恐らく先程の粒子兵器を撃ち出した艦主砲にゴテゴテと配置された無数の砲台。周囲には何機かのフォースを装備したR戦闘機に護衛をさせているようである。
早苗「あれは『ヘイムダル級宇宙戦艦』ですが……、どうして魔界に?」
理由は分からない。だが、俺にはあのヘイムダル級を操る者の存在を知っている。あの懐かしい声、間違いない。
貴方「提督、ジェイド・ロス提督。また、助けられましたね」
提督「おお、君は○○……。無事そうで何よりだ。あの時の私の行動は無駄にならなかった。久しぶりに晴れやかな気分だ!」
お互いに機体に搭乗しているが、もしも生身だったら再会と無事を喜び、思いっきり抱き合いたいところである。
早苗「ちょっと待ってください。ジェイド・ロス提督はあの時『漆黒の瞳孔』に飲み込まれて……」
提督「ああ、話せば長くなる。あの後なんだが……」
どうやらジェイド・ロス提督の話によると「漆黒の瞳孔」に取り込まれた後、アールバイパーがバイド化しないように青いバイド体から命がけで庇ったことにより一度死んでしまったのだという。
その後、バイド化する前の姿に戻ったものの、そこは三途の川の向こう側つまりあの世であり、その裁判所で緑色の髪をした少女(おそらく閻魔様だろうとのことだが)に「黒」と言われ、魔界に落とされてしまったのだとか。
提督「それでその閻魔の少女に『貴方に出来る善行は魔界に蔓延る悪しき怪物から魔界人や魔界に赴いた人類を守ること』と言われたので、散り散りになった仲間を集めてこうやって凶暴な怪物を狩る毎日ってわけだ」
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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