そして次の日……。あの後俺は元のベッドまで運び込まれたようで、最初に招かれた客室で目を覚ました。なんだか久しぶりにぐっすり眠った気がする。気だるさなどまるで感じられない。これもあの魔法の影響なのかもしれないな。
いや、たぶんそれだけではないだろう。俺はずっと何者かに追われるような生活をしてきた。それだけここ最近の俺の心も体も荒んでいたという事だろう。
さて、鍛えてもらうと約束してしまった以上、行かないわけにはいかない。朝食(赤いメイドさんが用意してくれたようだ)を済ませると俺は銀翼に乗り込んでパンデモニウム上空へと飛翔。既に「来たわね」と言わんばかりに神綺さんが待ち構えていた。
だが、いったいどんな修行を行うのだろう? そう訝しんでいると神綺さんは意外なことを口にした。
神綺「白蓮ちゃんから聞いているわよ。それが○○ちゃんの相棒である『アールバイパー』ね。さあ、自慢の攻撃を放ってみて頂戴。まずは力量を見ないとね」
どういうわけなのか分からないが、あらん限りの高火力の技を使ってもいいという事のようだ。それならばと俺はオプションを総動員してレイディアントソードを突き出す。幽香さんに教わったように魔力の流れに集中して慎重に剣先へと流し込むのを意識する。
貴方「うおぉぉ! 重銀符……」
バチッバチバチッと魔力のスパークがレイディアントソードに集まる。そしておもむろに前進し、その魔力を一度に解き放った。
貴方「サンダーソード!」
ほとばしる閃光が神綺さんを襲う。が、恐ろしいことに彼女はそれを片手で受け止めてしまったのだ。お、俺の必殺の一撃があんなに簡単に……。
神綺「お見事っ。やっぱりただの人間とは一味違うのね♪ だけど、○○ちゃんはまだ何か力を隠しているんじゃない?」
ああやって褒め称えているが、全然フォローになっていない。まあ幽香さんにもαビームなしではまともにダメージを与えられなかったんだ。ううむ、使うしかないか。
不思議なことにオプションの魔力は既に全回復していた。再びオーバーウェポンを発動させると、今度はその魔力を限界まで銀翼に溜めこみ始める。
貴方「全無『αビーム』!」
青白い光線が周囲の空気を歪めながらゆっくりと神綺さんに向かっていく。それすらも片手で止めようとするが、さすがにそれは無理だったらしく、思い切り押されていた。
神綺「すごぉーい! 本当に人間なの?」
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名前:聖白蓮
身体強化率326%
お姉ちゃん!
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