ひとしきり俺を褒めたかと思うと、彼女の背中から純白の翼が展開される。するとαビームはそちらへ流れて、そして吸収されてしまった。魔力をたくさん吸収した神綺さんの六枚の羽根は禍々しい紫色に変色していた。

次の瞬間、うろこ状の弾をこちらを囲い込むように連射する。しまった、これでは自慢の機動力が活かせない!

そこへ銀翼がスッポリと収まるのではないかというほどの巨大な紫色の弾を狙い撃つように放ってくる。俺はどうにか機体を回転させこれを回避するも、次から次へと狙い撃ちしてくるので、防戦一方になってしまう。

どうにかしのいだと思った矢先、今度はその翼から細いレーザーが4発撃ち出される。あまりの速さに俺は対応できず、クリーンヒット。大きく吹き飛ばされてしまった。墜落した銀翼から這い上がるように俺は脱出する。

貴方「全然歯が立たない……」

フラフラになっていたところを神綺さんに手を差し伸べられる。戦闘中の鋭い表情ではなく慈愛に満ちた優しげな微笑み顔であった。

神綺「お疲れ様。大体○○ちゃんの力量は把握できたわ。その乗り物のおかげかしら? 人間にしては破格の強さを持っているようね」

なぜ幽香さんにしろ神綺さんにしろわざわざ俺をやっつけるんだろうか? 力の差が歴然なのは戦わなくてもわかる筈だというのに。

神綺「もしかして反撃してきたから怒ってる? 今のは私自慢の必殺技だけど、本気ではないわよ。でもあの技を使わせるってことはそれだけ○○ちゃんが強いってことなの。強いと言えばパワーも凄まじいわね。だって私は貴方が使ってきた魔力だけを使ったんだもの」

恐らくはあの羽なのだろう。魔力という魔力を吸収して自らのものにしたのだ。

神綺「○○ちゃん。実戦はまた後にしましょう? 他にも修行のメニューをいろいろ用意したの♪ さあさあ、次の場所に向かうから背中に掴まって」

言われるがままに俺は神綺さんの背中にしがみつくと、凄まじい速度で飛翔、何やら山の頂のようなところに案内された。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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