もちろん、神綺さんに忠告されたように、魔力の溜めすぎは俺の身を滅ぼすことに繋がる。やみくもに魔力を蓄えればいいわけではないのがまた難しいところだ。

魔理沙「ちょっと外したけど、今度こそど真ん中に命中させるぜ。喰らえっ、正真正銘の最後のファイナルスパーク!」

これで何度目だろうか? 八卦炉が激しく発光し、周囲の空気を揺るがしている。αビームで迎撃するか? いや、そんなことをしても先程と結果は一緒だ。

どうすればいい? あれだけの高火力のスペル、並大抵の火力でどうにかなるものではない。というかαビームが負けた時点で正面から突破するのは無理って話。では背後から攻撃するか? いや、それもダメだ。星型弾は魔理沙の空中制御にも使用できるほどの反動を持つ、つまりそれだけ火力の高い攻撃。ファイナルスパークから逃げながら星型弾を対処するとなると防戦一方になってしまう。

考えろ、何かヒントがある筈だ。神綺さんは言っていた、教わった通りにやればいいと……。そしてあんな膨大な魔力を消費するであろうファイナルスパークを連発できる魔理沙もおかしい。何故そんなことが出来るのか? 貯蔵できる魔力は神綺さんに並の魔法使い並みと言われた俺と大差はない筈。

貴方「つまり、魔理沙も空気中の魔力を取り込んでいる?」

そう、どうやっているかは知らないが、ファイナルスパークを放つ前に魔理沙は魔力を吸い込んでいる筈なのだ。そして吸引力が最も上がるのはあの極太レーザーが何かに当たり、そちらに一気に魔力が流れ込む瞬間。そうでなければあんな長時間のレーザーを放つ魔力が続くはずがないのだ。その一瞬だ、その刹那にわずかな隙が出来る。

貴方「分かったぞ、俺がファイナルスパークを喰らう寸前にαビームを撃ち込めば……」

だが、魔理沙はいつ仕掛けてくる? それが全く読めない。いや、ここで魔力の流れを意識する、アールバイパーでも読み取れないようなわずかな魔力の流れを感じることが出来れば。

俺は魔理沙に向き合いながら、ゆっくりと深呼吸をし、空間の流れに意識を集中させた。今もバチバチと八卦炉に力が収束している。


…………


……





こ、この音は!? 今八卦炉からのスパーク音に紛れて何か違うものが聞こえたぞ。この音は魔理沙の心音だ。あの大技を仕掛けるべく、溜めこんだ魔力を八卦炉に流し込む音だ。目を閉じて俺は音だけに集中する。雑音の中、わずかに聞こえた赤い鼓動を聞き逃さないように。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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