青娥「あくまで敵対するのですね。ですが○○、わたくしに牙をむいたこと、いずれ後悔することになるでしょう」

あんなこと言っているが多勢に無勢、青娥はかなり追い詰められている筈だ。

雛「ネメシスちゃんのこと、忘れたわけではないわよね?」
神子「こんなことの為に私に取り入っていたとはゾッとする。和を乱す者には相応の報いを受けて貰おう!」

案の定、青娥は地上に降りると簪で地面に穴をあけて逃げてしまった。

にとり「逃がしたかっ!?」

いや、一度逃げてからの不意打ちだろう。追いつめられた奴が考え付きそうな作戦だ。俺は魔力レーダーに注目し、青娥の動きを追う。地中に姿を隠したつもりなのだろうがこちらからは彼女の魔力が丸見えである。その魔力が動きを止めて、その大きさを増していく。

貴方「出てくるぞっ、雛の目の前だ!」

レーダーが指示した場所が一瞬だけ地面が盛り上がると再び青娥が現れる。雛は回転しながら弾幕を放ち、これをひるませる。

貴方「よしっ、これで終わりにしよう。行けるかネメシス?」

無言でコクリと頷く上海人形。俺はニヤリと笑みを浮かべつつ速度を上げて青娥に近づく。よしっ、今だっ。スッと俺は懐からスペルカードを取り出した。

貴方「いい返事だ。行くぞっ! 操術『オプションシュート』!」

オレンジ色の光の弾丸となったネメシスは唸りを上げながら青娥に突っ込んでいく。無防備になった腹に強烈な一撃をお見舞いした。

青娥「ぐはっ!」

だが、これでは終わらない。何度も折り返し体当たりを仕掛けていく。

青娥「このわたくしがっ、この青娥が、この……」
貴方「ネメシス、あらん限りの魔力を爆発させるんだ!」

これが最後の突撃、ネメシスは青娥にしがみつくと身に宿していた魔力を一気に大爆発させた。

青娥「せいががあぁぁーーーー!!!」

拡散する魔力の波はさすがの邪仙の体も耐えられなかったのか、バラバラとはじけ飛び、そして溶けていった。幾多もの心を手玉に取った悪女の最期はあまりにあっけないものであったのだ。

魔力の切れたネメシスを回収すると、爆発で抉れた地面に目をやる。異変の元凶を完膚なきまでに撃破したというのに、なんだか気分がスッキリしない。

貴方「終わった……な」

だけど異変は終わったのだ。幾多もの犠牲を支払いつつも、俺は何もかもを元通りにしたのだ。

全てが終わり、俺は全身から力が抜けていくのを感じた。ああ、意識が薄れていく……。




名前:聖白蓮
身体強化率326%

お姉ちゃん!

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